熱構造部
宇宙環境試験に供するセラミックコンデンサの注意点 コンデンサは、充電や放電を行うことで、電圧の変化を吸収したり、電気の通り道で余計なノイズを横道にそらしたり、直流はさえぎり周波数で信号をより分ける機能があります。 セラミックコンデンサは、誘…
NASAの選択とDC/DCコンバータの適用に関するガイダンス DC/DCコンバータの不具合は、宇宙機に限らず多くの製品で発生する可能性が高いデバイスです。 現在、市販製品と言われるCOTS品が使用されていますが、DC/DCコンバータの場合はどうでしょうか? 今回は…
惑星探査人工衛星マゼランのソーラーアレイの展開の兆候 Credits: NASA https://images.nasa.gov/details-s30-72-046 太陽電池が必要な人工衛星は、電力消費が多く、使用頻度の高いミッションを行う場合に搭載されます。 展開パドルが働かなければ、人工衛星…
火星探査プロジェクトであるMSLのローバーホイールの早期摩耗 2021年現在、火星や月をローバーと呼ばれる車両が走行する計画が上がっています。 現在も多くの車両が研究開発されています。 今回の教訓は、想定していた最悪ケース以上のケースが発生し、ロー…
気象衛星NOAA-15(NOAA-K)のSバンドアンテナの故障 Credits: NASA GOES-L https://images.nasa.gov/details-KSC-99pp0489 極軌道気象衛星は、南北の極付近を通り赤道を大きな角度で横切る軌道を持っています。 これは、低高度(NOAA の場合は約850km)を短…
宇宙機搭載イメージングカメラの汚染への対応(1999) 人工衛星において光学観測は、その結果が見た目でも分かりやすく、直観的にも出来を判断されてしまいます。 地上のカメラにおいても、保管方法を間違えてしまえば、レンズにカビが生えたり、汚れが付着…
振動音響などの応答を考慮した構造設計荷重を導出するための組み合わせ方法 振動試験より音響試験は物理的に難しい。 試験コンフィギュレーション上は、それほどと思うかもしれないが、小型衛星の場合はその限りでないかもしれないが、数メートル級の音響設…
以前、展開機構のYOUTUBEをまとめていたのですが、今回は振動試験物の動画を集めてみました。 mechanical-systems-sharing-ph.hatenablog.com 振動試験をはじめて実施することになった方へ何かしら参考になればと思います。 動画紹介なので、ちょっと重い。 …
リチウムイオン電池の火災 リチウムイオン電池の爆発事故は、世界各地で発生していますが、宇宙船のエネルギー貯蔵システムとしてリチウムイオン電池を使用しているNASAでも発生しています。 今回は地上設備で発生したリチウムイオン電池の火災についてまと…
振動試験時における「オーバーシュート」(目標値を越える振動の負荷)の注意 Credits: NASA https://images.nasa.gov/details-AFRC2020-0012-13 振動試験装置にはオーバーシュートと呼ばれる事象が発生します。 オーバーシュートは、振動の入力レベルを越えた…
電子機器内部では振動試験により基板のリード線が破損、切断される Credits: NASA https://images.nasa.gov/details-PIA24024 NASAの基準(スタンダード)の中には、リード線、ハーネスやケーブルの設計に対する規定があります。 ロケットの打上げ振動によりリ…
サーマルストラップに使用される純アルミニウム(A1100)の結合部の低温時に発生するクリープ現象でのボルト緩み サーマルストラップと称していますが、金属の帯状の物です。 電気回路を取り扱っている方であれば、電気の流れるバスバー(ブスバー)の熱版とい…
入門書 結論から言うと「はじめての熱制御」です。 はじめての熱制御 自然エネルギー活用のための熱技術 現場の即戦力 [ 田中清志 ] 楽天で購入 書籍では数少ないThermal Desktopを使用した人工衛星の熱設計の概要が分かります。 本当でしたら、〇選としたか…
導波管及びマイクロ波機器のフレーク状の銀メッキ処理の汚染 導波管とは、電磁波を伝送するために用いる中空(ちゅうくう)の構造体のことを指しています。 イメージとしては、特殊な表面処理を行い、電磁波が外部へ逃げたり損失量を減らす金属パイプを想像し…
分析機器のフライトアイテムのイソプロピルアルコール(IPA)の洗浄 宇宙業界で洗浄と言えば、イソプロピルアルコール(IPA)を使用します。 アルコール洗浄と言えば、IPA洗浄を指します。 ウィルス対策のための洗浄では、エタノールが知られていますが、また構…
機械的結合に接着剤を使用するか?ボルトを使用するか? 宇宙業界では放射線や急な温度サイクルによって劣化する可能性がある接着剤(高分子材料)を使用することは多くはありません。 それでも接着剤を使用するメリットがあるため、いくつか使用されます。 ボ…
ステンレス、チタン、黄銅のボルト強度と特性をまとめた 人工衛星にはオーステナイト系のステンレス鋼のネジが比較的使われています。 チタンのネジを使う場合もありますが、単純に値段が高いのです。 人工衛星に限らないかもしれませんが、ボルトの選定に使…
マイルズの式について(Miles' Equation) マイルズの式は、人工衛星をロケットに搭載した際に、人工衛星に加わるロケット打上げ時に発生する音圧の加速度を算出(近似)することができる方程式です。 人工衛星で使用する場合は、概念検討~詳細設計までの構造解…
光学観測機器の構造系の重要性 Credits: NASA 人工衛星の構造系において、構造系自体の性能を上げるという問題はなかなか起きません。 人工衛星の構造系の山場の一つは、ロケット打ち上げによる振動環境にあります。 ロケットの振動から、人工衛星内部機器を…
ステルスを検出するとは レーダ衛星でステルス航空機を検出することは可能です。 ステルス航空機は、レーダで検出しにくい航空機のことを言います。 レーダに検出しにくいかを示す値としてレーダー反射断面積(Rader Cross Section、RCS) が使われます。 この…
60機同時打ち上げた人工衛星の構造を考える SpaceX社はロケットの製造能力を持ちながら、人工衛星の製造能力も持つ、世界的にも数少ない企業です。 通常は、60機も人工衛星を同時に放出することが困難と考えるところ、その考えをうち破りました。 今回は同時…
60機同時打ち上げから色々考える SpaceX社はロケットの製造能力を持ちながら、人工衛星の製造能力も持つ、世界的にも数少ない企業です。 通常は、60機も人工衛星を同時に放出することが困難と考えるところ、その考えをうち破りました。 今回は同時60機の打上…
アメリカの原子力電池の原材料事情 Credits: NASA https://images.nasa.gov/details-KSC-2011-6743 原子力電池は、1960年以降宇宙船に使用され、電力を供給し続けています。 アメリカでは過去、独自にプルトニウム238の供給していました。 プルトニウム238よ…
黒と白の役割 Credits: NASA https://images.nasa.gov/details-KSC-08pd2979 人工衛星が白かったり黒かったりする理由がちゃんと存在します。 白は明るかったり、綺麗そうに見えるから。 黒は重く見え、高級そうに見えるから。 決してそのようなイメージ戦略…
ハニカム構造の使用実例をまとめてみました 以前、ハニカム構造の歴史をまとめました。 mechanical-systems-sharing-ph.hatenablog.com まとめたのですが、まとめるのに時間がかかり息切れしたので、今回は使用されているところをまとめました。 [目次] ハニ…
カメラを冷やしたことはあるでしょうか? 宇宙に使用される観測機器の中には冷却機が含まれていることがあります。 宇宙の温度はマイナス270度と言われています。 これはマイクロ波による宇宙電波雑音の観測によって明らかになったのですが、宇宙がこれほど…
重心が必要になってくる理由 Credits: NASA https://images.nasa.gov/details-VAFB-20180614-PH_AMT01_0015 重心と言われて何を思い浮かべるでしょうか。 ものを持つときに、重心が偏っている、持ちにくい、運びにくいという経験をしたことがあると思います…
公差設計と設計サイクル Credits: NASA https://images.nasa.gov/details-KSC-2013-2351 近年では短いサイクルでの設計開発が加速しています。 そのため公差設計が既存製品の公差であったり、JIS規格にある寸法公差や幾何公差をそのまま流用していることが多…
放射線対策と電子部品 Credits: NASA https://images.nasa.gov/details-0200146 1970年に打上げられた地球観測衛星エクスプローラー1号機と後続のエクスプローラー3号機に搭載された放射線量を測定するガイガーカウンターによって、地球の放射線帯であるヴァ…
システム設計とは Credits: NASA https://images.nasa.gov/details-S68-34582 システム設計の役割は大きく2つあります。 (実物の)試行錯誤を極力減らし、合理的に論理的にまとめ上げていくこと 目的に対して最適なものにすること ということで、システム設計…