往時宇宙飛翔物体 システム機械設計屋の彼是

往時宇宙飛翔物体 システム機械設計屋の彼是 宇宙blog

人工衛星の設計・製造・管理をしていた宇宙のシステム・機械設計者が人工衛星の機械システムや宇宙ブログ的なこと、そして、横道に反れたことを覚え書き程度に残していく設計技術者や管理者、営業向けブログ

地上システム部

ロシアの撤退で国際宇宙ステーションに何が起こっていくのか

credit:NASA https://images.nasa.gov/details-9802668 あまり時事ネタはやらないのですが、浮かんでしまったのでまとめました。 2022年4月30日、以前より、国際宇宙ステーション(ISS)の撤退を表明していたロシアの国営宇宙機関のROSCOSMOS(ロスコスモス)…

たまに出る宇宙業界用語「高精密度測位補正技術(MADOCA-ppp)」について

測位システムの高精密度測位補正技術(MADOCA-ppp)を知ろう GPSというと、現在の自分の位置を知る測位システムとして知られています。 ただし、地理情報システム(GIS:Geographic Information System)に関わる人や人工衛星に関わる一部の人はGNSS(Global…

【NASAの教訓】『アポロ13』のフライトディレクター:ジーン・クランツの残した10か条

アポロ計画とジーン・クランツ credit:NASA OFFICIAL EMBLEM - APOLLO 11 - FIRST (1st) SCHEDULED LUNAR LANDING MISSION https://images.nasa.gov/details-S69-34875 1995年に公開された映画「アポロ13」は、1970年に実際にアポロ13号で起きた実話をもとに…

【運用設計者向け】SpaceX社の通信衛星コンステレーション(スターリンク)の混信回避方法

衛星コンステレーションが話題になって幾日、電波が混線する可能性に気づいた方がいるのではないでしょうか。 今回はSpaceX社の打上げている通信衛星であるスターリンクの混線回避方法について調べてみました。 スターリンク衛星の通信が混線する可能性 電波…

【宇宙の技術は役に立つ】衛星データで鉱物資源を調査する方法【2021年での事業レベルと研究事例】

鉱物資源のリモートセンシングとは 農業に人工衛星の観測データが使用されてきています。 農業で使用される観測データは、赤外データを使用しているのですが、同様に金属を検出することができます。 赤外観測装置は、物体が反射や放出された光を観測していま…

【組立作業者向け】コネクタが緩むと高い電気抵抗が発生する | Lessons Learned、失敗学、事故事例

コネクタが緩むと高い電気抵抗が発生する スマホや携帯、PCの電源のコネクタは、取付け・取り外しがし易い形状をしています。 宇宙では逆にコネクタが外れないようにしなければなりません。 一番の理由はロケットで打ち上げた際の振動で、コネクタが緩みます…

ハイスループット衛星(HTS)とは何か

high throughput satellite (HTS)? Credits: NASA https://images.nasa.gov/details-KSC-00pp0712 直訳すると高い情報処理能力を持つ人工衛星である。 2022年に打上げられる技術試験衛星9号機(ETS-9)はハイスループット衛星(High Throughput Satellites:…

ラッセル・リンカーン・アコフのシステム思考【システムエンジニアリング】

システムエンジニアリングとはなにか? この質問に回答するのは、とても困難です。 ウィキペディアによると Systems engineering is an interdisciplinary field of engineering and engineering management that focuses on how to design, integrate, and …

人工衛星と地上局との機能配分と総合システムの役割

人工衛星と地上局の機能配分の一例を考えてみる 人工衛星を制御するのに、必要なものがいくつかありますが、アンテナのある地上局が必須となるでしょう。 データを受信するだけであれば、地上局の必要はないのですが、人工衛星を制御するために電波を送信す…

解像度30cm級地球観測衛星WorldviewLegionとRGTシステム

Credits: NASA https://images.nasa.gov/details-PIA23878 Maxar Technologies社(旧DigitalGlobe社)は、現在商業衛星で最も解像度の高い30㎝級の地球観測衛星WorldViewシリーズの製造・運用を行う企業です。 WorldViewシリーズは、日本の防衛省でも使用さ…

ステルス航空機は宇宙上空のレーダー衛星で検出できるか?

ステルスを検出するとは レーダ衛星でステルス航空機を検出することは可能です。 ステルス航空機は、レーダで検出しにくい航空機のことを言います。 レーダに検出しにくいかを示す値としてレーダー反射断面積(Rader Cross Section、RCS) が使われます。 この…

なるべく簡単に説明!宇宙通信で使用される量子通信の6つの特徴

量子通信についてまとめてきたので、6つのポイントを羅列していきます mechanical-systems-sharing-ph.hatenablog.com mechanical-systems-sharing-ph.hatenablog.com 大量のデータを送信できます。 電波(電磁波)よりも光は高周波数です。 高周波数というこ…

小型衛星と大型衛星ーシステム管理の面から考えるー【宇宙機とシステムエンジニアリング】

小型衛星と大型衛星の違いはサイズの違いだけではないのである プロジェクト開発において、小さいプロジェクト、大きいプロジェクトそれぞれで開発の管理/マネージメントが違うといわれることがあります。 大型衛星から小型衛星に変わった場合でもそれは変わ…

身近にあるシステムインテグレーション【宇宙機とシステムエンジニアリング】

システムインテグレーションという不明確さを明確にする Credits: NASA https://images.nasa.gov/details-KSC-20200117-PH-ESA01_0005 システムエンジニアリングの3弾目かな 人工衛星ではインテグレーション試験を実施します。

システム設計の5つの考え方をまとめました【宇宙機とシステムエンジニアリング】

システム設計とは Credits: NASA https://images.nasa.gov/details-S68-34582 システム設計の役割は大きく2つあります。 (実物の)試行錯誤を極力減らし、合理的に論理的にまとめ上げていくこと 目的に対して最適なものにすること ということで、システム設計…

人工衛星を放出しよう!分離検知スイッチとキルスイッチ/フライトピン/ディベロップメントスイッチ【人工衛星と電源ON】

人工衛星の分離検知スイッチは如何なるものか Credits: NASA https://images.nasa.gov/details-PIA15268 人工衛星の中で最も重要といっても良いスイッチがあります。 それは分離検知スイッチです。

阿吽の呼吸を信じるな! 業務の引継ぎとデリゲーションポーカー【途中参入したプロジェクト】

阿吽の呼吸は信じるな 人工衛星プロジェクトに限らず、経験して思ったことは、阿吽の呼吸なんて信じてはいけない。

人工衛星に低故障率や信頼性が求められる理由【宇宙機と軌道上ミス】

人工衛星は打上げたら手を出せない問題 人間が物理的に手が及ぶ範囲は決まっています。 近年の日本ではスマートフォンが手に収まっており、常に操作できる。常にコントロールできるということは、人に安心感を与えているような気がします。 不安になることを…

業界用語「抗たん性」と宇宙との関係

一発で書き上げられない抗たん性(抗堪性:resilience) 「意味」 航空基地やレーダーサイトなどの軍事施設が、敵の攻撃に耐えてその機能を維持する能力。抗堪力。「抗堪性を高める」 防衛用語なのか、少し荒々しい言葉が目立ちます。 「軍事施設」を人工衛星…

【宇宙機の目的】人工衛星は運用してデータを得ること

人工衛星を開発することが目的ではない Credits: NASA 目的が手段になっているってよく聞く言葉じゃないですか。 人工衛星を作りたいから作った。 単純に作りたいから作っただけですと、作ることに専念してしまい、作った後どうするのか、目的を見失ってしま…

【宇宙機と通信機】動く人工衛星を追う電波

電波は減衰する 電波は、光であることを知っているでしょうか。 正確には、光の中に電波の性質をもっています。 光が遠く離れると、ぼんやりとした光になったり、光が小さくなって見えることがあると思います。 電波も同じです。 電波も遠く離れると、届かな…

【宇宙機とノイズ】人工衛星のノイズが影響するものは

ノイズは、自分の人工衛星とロケットのため 宇宙機においてノイズはどういう存在なのでしょうか。 ジャミングという言葉を聞いたことがあるかと思います。 人工衛星も類にはもれず、ノイズはジャミングとなり主に通信関係で邪魔になります。 ノイズとは雑音…

【宇宙機と撮影】そんな細かいの見てどうするの?分解能の世界

人工衛星の画像処理のはじめに 提供:NASA 人工衛星の画像処理には、他の画像処理の数段階前から処理を行うことになります。 例えば、普通にカメラ画像を取得すると、レンズの曲率の補正から色補正処理、座標情報を取得する必要があります。

【宇宙機と姿勢】人工衛星放出後の大きな衝撃の先にあるもの

宇宙と呼ばれる領域は微重力であって無重力ではない ロケットから放出された人工衛星はどうなるのでしょうか。 宇宙を探査する人工衛星は推進力により地球の重力外へ脱出する。地球でいうところの第2宇宙速度を超えることで脱出可能となります。 太陽系を脱…

【宇宙機と法律】軌道に人工衛星を送り届けるときに必要な規則

国際周波数調整と宇宙物体登録条約 人工衛星を飛ばすときに開発者に関係ある法律は、電波法というか無線通信規則にある国際周波数調整と宇宙物体登録条約です。 電波法は総務省管轄なのですが、宇宙物体登録条約で登録される人工衛星登録簿は文部科学省で作…

【宇宙機とスマホ】スマホは人工衛星になりえるのか

通信するには資格が必要 人工衛星は宇宙に浮かんでいるために無線で通信を行う必要があります。 無線通信をするには資格が必要になるんですよね。 普段スマートフォンを使っていると思いもよらないかもしれんせんが、無線を扱う上では無線従事者という資格が…