地上システム部
海外では森林火災に対して人工衛星によって宇宙空間から取得した画像データを活用して、早期発見システムを構築しています。 日本ではあまり表に出ない情報なのか、そもそもの森林火災件数が少ないためなのか、森林火災に対しての人工衛星による監視システム…
ロケットの打上げ延期の時の宇宙機(人工衛星など)の対応とは いくつかの場合分けになるとは思いますが、打上げ直前のカウントダウンフェーズの場合、次のようになります。 フェアリングに搭載されたまま、次の打ち上げまで保管 フェアリングから外して、衛…
宇宙業界が盛り上がっていると言われることもあり、世界規模では2030年代後半には100兆円の市場規模と言われています。 日本政府目標としては、2030年代までに2倍を目標としています。 [目次] 宇宙業界の規模 日本の業界規模の中での宇宙産業 宇宙業界の規模…
credit:NASA https://images.nasa.gov/details-9802668 あまり時事ネタはやらないのですが、浮かんでしまったのでまとめました。 2022年4月30日、以前より、国際宇宙ステーション(ISS)の撤退を表明していたロシアの国営宇宙機関のROSCOSMOS(ロスコスモス)…
測位システムの高精密度測位補正技術(MADOCA-ppp)を知ろう GPSというと、現在の自分の位置を知る測位システムとして知られています。 ただし、地理情報システム(GIS:Geographic Information System)に関わる人や人工衛星に関わる一部の人はGNSS(Global…
アポロ計画とジーン・クランツ credit:NASA OFFICIAL EMBLEM - APOLLO 11 - FIRST (1st) SCHEDULED LUNAR LANDING MISSION https://images.nasa.gov/details-S69-34875 1995年に公開された映画「アポロ13」は、1970年に実際にアポロ13号で起きた実話をもとに…
衛星コンステレーションが話題になって幾日、電波が混線する可能性に気づいた方がいるのではないでしょうか。 今回はSpaceX社の打上げている通信衛星であるスターリンクの混線回避方法について調べてみました。 スターリンク衛星の通信が混線する可能性 電波…
鉱物資源のリモートセンシングとは 農業に人工衛星の観測データが使用されてきています。 農業で使用される観測データは、赤外データを使用しているのですが、同様に金属を検出することができます。 赤外観測装置は、物体が反射や放出された光を観測していま…
コネクタが緩むと高い電気抵抗が発生する スマホや携帯、PCの電源のコネクタは、取付け・取り外しがし易い形状をしています。 宇宙では逆にコネクタが外れないようにしなければなりません。 一番の理由はロケットで打ち上げた際の振動で、コネクタが緩みます…
high throughput satellite (HTS)? Credits: NASA https://images.nasa.gov/details-KSC-00pp0712 直訳すると高い情報処理能力を持つ人工衛星である。 2022年に打上げられる技術試験衛星9号機(ETS-9)はハイスループット衛星(High Throughput Satellites:…
システムエンジニアリングとはなにか? この質問に回答するのは、とても困難です。 ウィキペディアによると Systems engineering is an interdisciplinary field of engineering and engineering management that focuses on how to design, integrate, and …
人工衛星と地上局の機能配分の一例を考えてみる 人工衛星を制御するのに、必要なものがいくつかありますが、アンテナのある地上局が必須となるでしょう。 データを受信するだけであれば、地上局の必要はないのですが、人工衛星を制御するために電波を送信す…
Credits: NASA https://images.nasa.gov/details-PIA23878 Maxar Technologies社(旧DigitalGlobe社)は、現在商業衛星で最も解像度の高い30㎝級の地球観測衛星WorldViewシリーズの製造・運用を行う企業です。 WorldViewシリーズは、日本の防衛省でも使用さ…
ステルスを検出するとは レーダ衛星でステルス航空機を検出することは可能です。 ステルス航空機は、レーダで検出しにくい航空機のことを言います。 レーダに検出しにくいかを示す値としてレーダー反射断面積(Rader Cross Section、RCS) が使われます。 この…
量子通信についてまとめてきたので、6つのポイントを羅列していきます mechanical-systems-sharing-ph.hatenablog.com mechanical-systems-sharing-ph.hatenablog.com 大量のデータを送信できます。 電波(電磁波)よりも光は高周波数です。 高周波数というこ…
小型衛星と大型衛星の違いはサイズの違いだけではないのである プロジェクト開発において、小さいプロジェクト、大きいプロジェクトそれぞれで開発の管理/マネージメントが違うといわれることがあります。 大型衛星から小型衛星に変わった場合でもそれは変わ…
システムインテグレーションという不明確さを明確にする Credits: NASA https://images.nasa.gov/details-KSC-20200117-PH-ESA01_0005 システムエンジニアリングの3弾目かな 人工衛星ではインテグレーション試験を実施します。
システム設計とは Credits: NASA https://images.nasa.gov/details-S68-34582 システム設計の役割は大きく2つあります。 (実物の)試行錯誤を極力減らし、合理的に論理的にまとめ上げていくこと 目的に対して最適なものにすること ということで、システム設計…
人工衛星の分離検知スイッチは如何なるものか Credits: NASA https://images.nasa.gov/details-PIA15268 人工衛星の中で最も重要といっても良いスイッチがあります。 それは分離検知スイッチです。
阿吽の呼吸は信じるな 人工衛星プロジェクトに限らず、経験して思ったことは、阿吽の呼吸なんて信じてはいけない。
人工衛星は打上げたら手を出せない問題 人間が物理的に手が及ぶ範囲は決まっています。 近年の日本ではスマートフォンが手に収まっており、常に操作できる。常にコントロールできるということは、人に安心感を与えているような気がします。 不安になることを…
一発で書き上げられない抗たん性(抗堪性:resilience) 「意味」 航空基地やレーダーサイトなどの軍事施設が、敵の攻撃に耐えてその機能を維持する能力。抗堪力。「抗堪性を高める」 防衛用語なのか、少し荒々しい言葉が目立ちます。 「軍事施設」を人工衛星…
人工衛星を開発することが目的ではない Credits: NASA 目的が手段になっているってよく聞く言葉じゃないですか。 人工衛星を作りたいから作った。 単純に作りたいから作っただけですと、作ることに専念してしまい、作った後どうするのか、目的を見失ってしま…
電波は減衰する 電波は、光であることを知っているでしょうか。 正確には、光の中に電波の性質をもっています。 光が遠く離れると、ぼんやりとした光になったり、光が小さくなって見えることがあると思います。 電波も同じです。 電波も遠く離れると、届かな…
ノイズは、自分の人工衛星とロケットのため 宇宙機においてノイズはどういう存在なのでしょうか。 ジャミングという言葉を聞いたことがあるかと思います。 人工衛星も類にはもれず、ノイズはジャミングとなり主に通信関係で邪魔になります。 ノイズとは雑音…
人工衛星の画像処理のはじめに 提供:NASA 人工衛星の画像処理には、他の画像処理の数段階前から処理を行うことになります。 例えば、普通にカメラ画像を取得すると、レンズの曲率の補正から色補正処理、座標情報を取得する必要があります。
宇宙と呼ばれる領域は微重力であって無重力ではない ロケットから放出された人工衛星はどうなるのでしょうか。 宇宙を探査する人工衛星は推進力により地球の重力外へ脱出する。地球でいうところの第2宇宙速度を超えることで脱出可能となります。 太陽系を脱…
国際周波数調整と宇宙物体登録条約 人工衛星を飛ばすときに開発者に関係ある法律は、電波法というか無線通信規則にある国際周波数調整と宇宙物体登録条約です。 電波法は総務省管轄なのですが、宇宙物体登録条約で登録される人工衛星登録簿は文部科学省で作…
通信するには資格が必要 人工衛星は宇宙に浮かんでいるために無線で通信を行う必要があります。 無線通信をするには資格が必要になるんですよね。 普段スマートフォンを使っていると思いもよらないかもしれんせんが、無線を扱う上では無線従事者という資格が…