往時宇宙飛翔物体 システム機械設計屋の彼是

往時宇宙飛翔物体 システム機械設計屋の彼是 宇宙blog

人工衛星の設計・製造・管理をしていた宇宙のシステム・機械設計者が人工衛星の機械システムや宇宙ブログ的なこと、そして、横道に反れたことを覚え書き程度に残していく設計技術者や管理者、営業向けブログ

対象:運用設計者

宇宙業界用語「宇宙交通管理(STM)」について

宇宙交通管理こと、STM:Space Traffic Managementとは、宇宙機の打上げ、軌道投入、軌道変更、軌道離脱、地上への落下までの活動を管理することをいいます。 [目次] 宇宙空間の交通事情 宇宙交通管理の簡単な経緯 日本の宇宙交通管理 今後の宇宙機同士の接触…

衛星搭載型2波長赤外線センサの紹介

2波長赤外線センサとは? 赤外線センサといっていますが、いわゆる赤外線カメラのことです。 赤外線は、人間の目に合わせた可視領域外にある光の波長域のことで、可視領域では識別しにくい物体や現象を観測するために用います。 2波長という、それぞれ別の光…

【エンジニア、技術面における】トレードオフについて

設計におけるトレードオフの考え方はいくつか存在しています。 今回は比較的に宇宙業界で使用されているトレードオフと称している手法は、いくつか書籍やネットの情報と差異があったので紹介します。 [目次] トレードオフとは トレードオフの検討項目例 最近…

宇宙にかかわるテラヘルツ波とは

テラヘルツ波とは テラヘルツ波は、100GHzから10THzの間の周波数のことで、テラヘルツ帯であることからテラヘルツ周波数あるいはテラヘルツと呼ばれています。 3mmから30μmの波長レンジを有し電磁波を示しています。 周波数帯としては電磁波(電波)と光の間…

システムズエンジニアリングが失敗していると思った時にチラ見する記事

システムズエンジニアリングを導入してみたがどうも失敗している。 なぜか上手くいかない。 一部の人に負担が偏って効果が見えない。 そんな声とともにやがて過度に増える負担と効果から部分的に効果を見せていても、社内に広まることは無くシステムズエンジ…

振動低減に利用するワイヤーロープアイソレーターの特性:解析モデルでの減衰と剛性の使用 | Lessons Learned

ワイヤーロープアイソレーターの特性:解析モデルでの減衰と剛性の使用 Lessons Learnedとは、組織(に関わらないですが)において業務を遂行した上で得られた教訓(学んだ教訓)のことを指しています。 今回はワイヤーロープアイソレータについてです。 ワイヤ…

システムズエンジニアリングを活用する前にチラ見する記事

システムズエンジニアリングはNASAの宇宙開発で活用されてきました。 ゆえに、システムズエンジニアリングとは宇宙開発に対して実施するものであるという誤解をしている人がいるかもしれないがそうではありません。 一方でMBSE(Model-based systems enginee…

ロシアの撤退で国際宇宙ステーションに何が起こっていくのか

credit:NASA https://images.nasa.gov/details-9802668 あまり時事ネタはやらないのですが、浮かんでしまったのでまとめました。 2022年4月30日、以前より、国際宇宙ステーション(ISS)の撤退を表明していたロシアの国営宇宙機関のROSCOSMOS(ロスコスモス)…

SpaceX社の通信衛星コンステレーション(スターリンク)の混信回避方法

衛星コンステレーションが話題になって幾日、電波が混線する可能性に気づいた方がいるのではないでしょうか。 今回はSpaceX社の打上げている通信衛星であるスターリンクの混線回避方法について調べてみました。 スターリンク衛星の通信が混線する可能性 電波…

火星の未知の環境でNASAが直面した着陸時の衝突回避方法 | Lessons Learned【機械設計者向け】

宇宙開発は数年掛かりで開発します。 しかも、打上げロケットや打上げ軌道が決まっている場合は、スケジュールをずらすことが難しいのが現状です。 数年掛かりといえど、かなりタイトなスケジュールを強いることが多いんですね。 そのスケジュールの中で、機…