赤の女王仮説を知っていますか?
赤の女王仮説(読み)あかのじょおうかせつ(英語表記)Red Queen hypothesis
生物の種は絶えず進化していなければ絶滅するという仮説。
ルイス・キャロルの小説『鏡の国のアリス』に登場する赤の女王の、「同じ場所にとどまるためには、絶えず全力で走っていなければならない」という言葉にちなむもので、進化生物学者リー・ヴァン・ヴァーレンによる造語。
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報
現在の宇宙業界は、この十数年に一気に変わりました。
今まで主導してきた政府とつながりのある組織から、民間企業がより表に出てくることとなりました。
かつては、日本ではスカパーJSATのような衛星通信企業が、人工衛星に関係する民間企業で分かりやすい宇宙関連企業でした。
もっとわかりやすい人工衛星やロケットを開発している宇宙開発企業もあるのですが、作られる人工衛星は政府系で、政府直下の宇宙機間から依頼を受けて発注され、製造されていたものです。
政府系の衛星と関係ない宇宙関連企業はほとんどありませんでした。
まあ、簡単に言うと、従来の宇宙関連企業より倍以上のパワーを持って、宇宙業界に参入する企業、スペースXが現われました。
まだまだ、政府系の資本が占めているところもありますが、今後、B2B主体のビジネスが、B2Cのビジネスに移行するかもしれない帰途に立っているのかもしれません。
そんなこと、2018年頃から言われてきているのですけどね。
2018年頃から衛星データを活用したビジネスが起きていますが、それでもまだB2Bに留まっているというレベルです。
しかし、この数年で何が起きるか分かりません。
一部の人たちは、2000年代のインターネットの爆発的な広がりと比較する人も出てきています。
従来の宇宙業界の企業は、全力を出してきたかもしれませんが、今後、その2倍の勢いで駆け抜けていく企業が存在しそうだという話です。
正直、スペースXが通常の数十倍の人工衛星を一度に放出して、ちょうどこの言葉「新しい場所に行きたければ全力の2倍を出しなさい」を思い出しました。
従来の人工衛星は、数年がかりで開発していたものが、CubeSatの出現で、一気に縮まりました。
これからもどんどん加速していくでしょう。
今、宇宙業界にいる人たちは、常に情報収集をして、現在の宇宙業界の流れを把握していかなければ、破壊的なイノベーションが起きて、あっという間に撤退する可能性があることに気を付けておく必要があるでしょう。