往時宇宙飛翔物体 システム機械設計屋の彼是

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人工衛星の設計・製造・管理をしていた宇宙のシステム・機械設計者が人工衛星の機械システムや宇宙ブログ的なこと、そして、横道に反れたことを覚え書き程度に残していく設計技術者や管理者、営業向けブログ

リモートセンシングと社会

リモートセンシングと社会

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Credits: NASA

https://images.nasa.gov/details-S73-34295

人工衛星のデータは、農業や林業、天気といった様々なことを使用されています。

 

人工衛星データの中で地球表面を観測装置を用いて、観測することをリモートセンシングと呼びます。リモートセンシング人工衛星だけではなく、飛行機や気球などで観測することも言います。

 

リモートセンシングという表現は、そのうちに地球表面に限らず、惑星表面を観測する技術のことを指すことになるかもしれませんが。

 

リモートセンシングの用途は年々広がっています。

人工衛星のデータがどのように使われているか、知らない情報があれば幸いです。

 

 

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社会

【076】遠隔地における世界的な性風俗産業の監視

性搾取は、人権を侵害する国際的な犯罪です。

また、多くの人身売買の流れは、NASAの最新の衛星画像を使用して追跡されているようです。

人身売買の流れは、境界を越えて、秘密裏に行われます。

リモートセンシングは、国境の境目を克服し、人身売買の証拠を世界的に提供することを可能にします。

 

【077】貧困の一因となる推進要因を見つける

リモートセンシングは、貧困の一因となるいくつかの推進要因を調査しています。

調査を進めることにより、政府は貧困を明確に把握し、困窮している人々に集中的な支援を提供することができます。

研究によると、農業利用、天然資源、夜間光およびその他の環境的に決定された要因が貧困にどのように関連しているかが示されています。

研究者は、リモートセンシングを使用してこれらすべての要因を評価します。

 

【078】疫学における病気の蔓延の防止

疫学の誕生は、1854年コレラ患者の発生分布と汚染された水道管と都市地図と重ねた疫病地図を、ジョン・スノウが作成したことに始まります。

この疫病地図は、地理情報システムの古典とも言われています。

疫学と地理の間には深い関係があります。

一部の病気は、気候、土地、および空気によって感染されます。

現代では、リモートセンシングを利用することにより予測モデルを作成し、疫学的プロセスを構築します。

 

【079】北朝鮮の人権状況を理解する

リモートセンシングは、北朝鮮のような外部と隔絶した国をも調べることができます。

ただの旅行者では一生見ることができないようなものを見ることができます。

人工衛星北朝鮮の暗い側面も見ることができます。

例えば、北朝鮮から脱出したい人たちのキャンプも空からはっきり見えるようです。

 

【080】大規模な飢饉の早期警告

飢饉の早期発見は、国や地方自治体が動き、十分な食料などを届けるために必要な情報にもなります。

人工衛星のデータで植生の成長や収穫量を予測することで、飢饉を判断するための情報の一つとなります。

同様に、洪水と干ばつにも使用されます。

周回衛星は、軌道を移動することから、地球規模の飢饉についても多くの情報を取得しています。

 

【081】土地利用の変化を利用した都市部の人口増加の観察

都市計画は、都市の健全な発展と秩序ある整備を図るため行われます。

リモートセンシングデータを利用して、土地利用の変化をモデル化、地方自治体や国の持つ人口増加のデータを用いて分析します。

地形データを用いた洪水や地盤沈下のシミュレーションや地下水源の確認、緑化状況の整備などを行います

 

【082】きれいな飲料水を提供するを支援

水は人間に最も必要な物質です。

しかし、10億人近くの人がきれいな飲料水を得られるわけではありません。

最初のステップとしては、多くの人が飲料水を得るためには、水を必要とする領域を特定することです。

人工衛星画像では、水不足が発生する場所を見分けることができます。

水の重要な資源を各地に提供することで、何百万人もの人々の生活をよりよくすることができます。

 

【083】ジャーナリストに対する抗議の規模の測定

人々の声がどれだけ大きいか、多くの報道機関やジャーナリストは知りたがっています。

どれだけ人の声が大きいか定量化するため必要があります。

抗議やデモの場所に居て、すべての動く人の数を数えることは、とても難しいです。

高い空間分解能の観測機器を用いることができれば、群衆の数を大まかに知ることができます。

もちろん、最適な情報を得るには、抗議の人数と面積、人口密集具合が必要です。

 

【084】将来の残虐行為が起こらないように注意を払う

残虐行為によって、自然環境の変化、建物の破壊、そして人々の移住が発生します。

このような行為は、軍事政権が外部からのアクセスを制限している地域で発生する可能性があります。

人工衛星の画像によって、残虐な行為に注意を払っています。

GaTHR(Geospatial Technologies and Human Rights、人権のための地理空間技術)は、人々を助けるために使用されています。

現場での支援の調整と将来の違法行為の防止に役立つ法的証拠を提供します。

 

【085】地図上での廃墟(ゴーストタウン)を発見する

中国では劇的な都市化が起こっています。

大規模な都市開発により、アパートやショッピングモール、そのほかの施設を作り出しました。

しかし需要を越える勢いで建設していたために、居住する人が居ない状況になっています。

多くのエコノミストは、世界経済の成長に中国が影響すると考えています。

人口の少ない地域で廃墟化が進んでおり、今後の都市計画に役立つ可能性があります。

 

【086】避難民を追跡して、援助とサービスの提供を支援

難民とキャンプの状態を追跡するための解決策は、衛星画像を使用することです。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR、The Office of the United Nations High Commissioner for Refugees)は、数百万人の難民を視覚して、難民の援助とサービスを提供することを考えていました。

彼らは、バングラデッシュ、ヨルダン、エリオピア、南スーダン、ケニア、タンザニアの情報を取得しています。

UNHCRは、衛星画像を使用して、難民、農業、水路、インフラストラクチャの流入マッピングしています。

その結果、UNHCRは、最も必要とされている場所で援助をより適切に管理し、提供することができました。

 

【087】農村部から都市部への成長への移行を監視する

世界中では、農村部から都市部に移住する人々の数が増えています。

都市化は工業化と結びついています。

現在、50%の人々が都市部に住んでおり、国連によれば、今後も増えていく傾向にあります。

都市化は、人工衛星のデータから知ることができる興味深い現象です。

 

参考資料

リモートセンシングとは?

https://www.restec.or.jp/knowledge/

100 Earth Shattering Remote Sensing Applications & Uses(2020/12/27)

https://gisgeography.com/remote-sensing-applications/

 

公開されている衛星画像とディープラーニングを使用して、アフリカの経済的幸福を理解する

https://www.nature.com/articles/s41467-020-16185-w

低所得国における夜間光と社会・経済指標の相関関係

https://dept.sophia.ac.jp/econ/econ_cms/wp-content/uploads/2016/11/62-2.pdf

農村世帯の貧困を予測するためのリモートセンシングデータの社会生態学的情報に基づく使用

https://www.pnas.org/content/116/4/1213

Satellite images used to predict poverty

https://www.bbc.com/news/science-environment-37122748

Poverty Estimation with Satellite Imagery at Neighborhood Levels

https://www.ifc.org/wps/wcm/connect/2cae89ee-dea3-4a7e-ba79-77c9011cbd0f/IFC_2019_Poverty+Estimation+with+Satellite+Imagery+at+Neighborhood+Levels.pdf?MOD=AJPERES&CVID=mHZhcxB

マルチソースデータによるランダムフォレスト回帰を使用した貧困の推定:バングラデシュの事例研究

https://www.mdpi.com/2072-4292/11/4/375/htm

貧困緩和プロジェクトを評価するためのリモートセンシングツール:タンザニアでの事例研究

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S187770581401042X

リモートセンシングを使用して貧困と闘う

https://www.gislounge.com/using-remote-sensing-combat-poverty/


WHO の標準疫学 - World Health Organization

https://apps.who.int/iris/bitstream/handle/10665/43541/9241547073_jpn.pdf?sequence=3&isAllowed=y

空間疫学と地理情報システム

https://www.niph.go.jp/journal/data/57-2/200857020004.pdf

ジョン・スノウのコレラ・マップから何を学ぶか

https://seifu.sakura.ne.jp/chiribukai/corona_kadai/corona_kadai_sec7_old.pdf

Expanding Earth Science Data Access for Public Health Research and Applications

https://earthdata.nasa.gov/esds/competitive-programs/access/expanding-earth-science-data-access

Of Mosquitoes and Models: Tracking Disease by Satellite

https://earthobservatory.nasa.gov/features/disease-vector

 

 地球観測情報の公衆衛生への応用:取組と課題

https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/021-5/shiryo/__icsFiles/afieldfile/2015/07/09/1359009_02.pdf

Sentinel1を用いた北朝鮮の水田の面積推定手法の検討

https://www.jstage.jst.go.jp/article/seisankenkyu/72/4/72_315/_article/-char/ja

Monitoring paddy productivity in North Korea employing geostationary satellite images integrated with GRAMI-rice model

https://www.nature.com/articles/s41598-018-34550-0

マンガン豆満江)の三角州

http://bungakubu.kokushikan.ac.jp/chiri/EarthWacht/Sept2012/RS2012Sept.html

臨津江(イムジンガン)と漢江(ハンガン)の河口

http://bungakubu.kokushikan.ac.jp/chiri/EarthWacht/Sept2006/RSgazou.htm

New Space Station Photos Show North Korea at Night, Cloaked in Darkness

https://www.nationalgeographic.com/news/2014/2/140226-north-korea-satellite-photos-darkness-energy/

The Night Electric

https://earthobservatory.nasa.gov/features/IntotheBlack/page4.php

 

Solution for Urban Planning & Urban Design

http://www.arch.oita-u.ac.jp/urban/gis.html

リモートセンシングGISを利用した都市域におけるエコロジカルネットワークの評価手法に関する研究

https://www.jstage.jst.go.jp/article/journalcpij/42.3/0/42.3_145/_article/-char/ja

Geospatial Technologies and Human Rights

https://www.aaas.org/programs/scientific-responsibility-human-rights-law/geospatial-technologies-and-human-rights-%E2%80%93-ethiopian-occupation

Human Rights Applications of Remote Sensing

https://www.aaas.org/resources/human-rights-applications-remote-sensing

HURIDOCS09: Geospatial Technologies for Human Rights

https://irevolutions.org/2009/02/27/geospatial-human-rights/

Satellites guide aid workers sinking water wells for African refugees

https://www.esa.int/Applications/Observing_the_Earth/Satellites_guide_aid_workers_sinking_water_wells_for_African_refugees

 

Mapping China’s Ghost Cities through the Combination of Nighttime Satellite Data and Daytime Satellite Data

https://www.mdpi.com/2072-4292/10/7/1037/htm

Housing Vacancy Rate in Major Cities in China: Perspectives from Nighttime Light Data

https://www.hindawi.com/journals/complexity/2020/5104578/

Satellites Chronicle China’s ‘Ghost Cities’

https://eijournal.com/slider-images/satellites-chronicle-chinas-ghost-cities

“Ghost cities” identification using multi-source remote sensing datasets: A case study in Yangtze River Delta

https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0143622816302090

Monitoring and assessing “ghost cities” in Northeast China from the view of nighttime light remote sensing data

https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0197397516307652

 

Global Refugee Atlas

https://hgis.uw.edu/refugee/

GIS and satellite remote sensing to support humanitarian action

http://www.un-spider.org/sites/default/files/AndreasPapp_MSF.pdf

Satellite Intelligence: A Solution to the Refugee Crisis?

https://earthi.space/blog/satellite-solution-refugee-crisis/

Humanitarian applications of machine learning with remote-sensing data: review and case study in refugee settlement mapping

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6107544/

Digital Humanitarianism and the Visual Politics of the Refugee Camp: (Un)Seeing Control

https://academic.oup.com/ips/advance-article/doi/10.1093/ips/olaa021/5941766

リモートセンシングと海洋学

リモートセンシング海洋学

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Credits: NASA

https://images.nasa.gov/details-sts046-74-094

 

人工衛星のデータは、農業や林業、天気といった様々なことを使用されています。

 

人工衛星データの中で地球表面を観測装置を用いて、観測することをリモートセンシングと呼びます。リモートセンシング人工衛星だけではなく、飛行機や気球などで観測することも言います。

 

リモートセンシングという表現は、そのうちに地球表面に限らず、惑星表面を観測する技術のことを指すことになるかもしれませんが。

 

リモートセンシングの用途は年々広がっています。

人工衛星のデータがどのように使われているか、知らない情報があれば幸いです。

 

 

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海洋学

【070】海洋生物と環境保全のための油流出の検出

海洋への石油の流出は、海洋生物とその周辺環境に深刻な影響を及ぼします。

石油の流出は、油が拡散されないように迅速な対応が必要です。

人工衛星は、石油の検索をすることができます。

人工衛星では、石油の流出の範囲を判定する以外にも、石油の拡散方向と速度も特定することができます。

これらを構築するモデルは、現在、海洋情報や天気予報に使用されています。

 

【071】環境衛生の指標として藻類が成長するのを見る

海藻の群落によって形成される藻場は海の森にも例えられ、多くの海洋生物の餌場、産卵場、生育場として重要です。

水の富栄養化は主に、藻類が窒素やリンなど大量の栄養物質が水域に入り、藻類が急速に繁殖することで生じます。

藻類が死滅すると水域の溶存酸素を大量に消耗することにより、魚などの生物の大量死、水の生態系の崩壊が生じる。藻類の大量死滅により水域が悪臭を放つようになります。

漁業や観光などの地域経済に影響を与えるため、監視することは重要となります。

人工衛星のハイパースペクトルセンサーを使用して藻類の異常発生の生化学的特性を学習し、予測しています。

 

 

 

【072】海流の流れを観察する

 

水は地球の70%を覆い、そのほとんどは海にあります。

海流は、水面の風によって確認できます。

水面上の風は、マイクロ波放射計や赤外放射系による水温の観測で観測することができます。

しかし、海中の深部では、塩分と温度の電流が流れています。

人工衛星は、海流とその循環に関する膨大な情報を得ることができます。

 

【073】海底の地形マッピング

私たちは世界のほとんどの地形をマッピングしています。

世界中の地形マッピングをすぐに調べることができます。

人工衛星でも、海底をマッピングすることができます。

重力観測により、海底に割れ目や地溝が存在すると重力が減少し海面が上昇します。

 

【064】沿岸水路のある海洋植生と水深の調査

 

人工衛星の画像を用いて、海洋植物の生息分布を調べることができます。

サンゴ礁は生息域の海深の起伏がさまざまであるため、船舶の航行が難しく、一般的な測深手段である音響測深だと効率が悪くなります。

多くのサンゴ礁の水域では、十分なモニタリングができていない。

可視・近赤外域の衛星画像を用いて水深を推定するモデルを構築されています。

 

【065】河川や湖への土砂流送の追跡

河川や湖への堆積物は、人為的影響を受ける対象の一つです。

体積による環境変化によって、観光、漁業、生態学的機能などに影響を及ぼします。

堆積物が河川のどこから入り込んでいくのかを正確に理解することで、環境悪化に対する原因を追究することができるでしょう。

無機懸濁物の影響を、クロロフィル濃度と人工衛星の可視・近赤外の分光反射率データから推定するなどの手法が取られています。

 

参考資料

リモートセンシングとは?

https://www.restec.or.jp/knowledge/

100 Earth Shattering Remote Sensing Applications & Uses(2020/12/27)

https://gisgeography.com/remote-sensing-applications/

 

水産海洋分野のリモートセンシングICT

https://www.suisan-shinkou.or.jp/promotion/pdf/SuisanShinkou_609.pdf

中国の科学者、リモートセンシング技術で藻の発生の早期警報

https://spc.jst.go.jp/news/201103/topic_4_01.html

リモートセンシング画像による藻場分布把握技術の開発

https://www.pref.hiroshima.lg.jp/uploaded/attachment/4516.pdf

藻場のリモートセンシングによる分布域の推定―網走港周辺海域 ―

https://www.jstage.jst.go.jp/article/prooe1986/23/0/23_0_555/_pdf/-char/ja

衛星データによる藻場分布の把握

https://www.restec.or.jp/pdf/h24pg7.pdf

衛星リモートセンシングによる奄美大島サンゴ礁底質マッピング

https://home.hiroshima-u.ac.jp/sakuno/bousai/JCRS2005report.pdf

Airplane Monitors Great Lakes Algae

https://www.nasa.gov/vision/earth/lookingatearth/great_lakes_algae.html

How are satellites used to observe the ocean?

https://oceanservice.noaa.gov/facts/satellites-ocean.html

Introduction to Remote Sensing for Coastal and Ocean Applications

https://appliedsciences.nasa.gov/join-mission/training/english/introduction-remote-sensing-coastal-and-ocean-applications

シリーズ「衛星データと数値モデルの融合」(第2回)衛星海面水温を用いた「海中天気予報」システムの運用を開始しました | 地球が見える | JAXA一宇宙技術部門 地球観測研究センター(EORC)

https://www.eorc.jaxa.jp/earthview/2018/tp181107.html

GCOM-W観測データによる大気・海洋変動のモニタリング、メカニズム解明と社会貢献

http://occco.nies.go.jp/151119ws/pdf/WS2015_Ebuchi.pdf

海底地形の人工衛星リモートセンシング

https://www1.kaiho.mlit.go.jp/GIJUTSUKOKUSAI/KENKYU/report/rhr21/rhr21-10.pdf

宇宙から海底を探査、重力観測衛星

https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/9788/

音波探査で海底を見る : 海底地形に記録された地球環境変動

https://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/70340/1/25_Lowtemsci76_P269-284.pdf

WorldView-2衛星画像を用いたサンゴ礁汎用水深推定式構築の試み

https://core.ac.uk/download/pdf/35426727.pdf

衛星リモートセンシングによる奄美大島サンゴ礁底質マッピング

https://home.hiroshima-u.ac.jp/sakuno/bousai/JCRS2005poster.pdf

サンゴ礁における底質環境観測 サンゴ礁における底質環境観測への活用可能性について

https://www.eorc.jaxa.jp/ALOS/en/conf/symp/2003/ikema.pdf

サンゴ礁リモートセンシング

https://www.env.go.jp/nature/biodic/coralreefs/reference/mokuji/0302j.pdf

人工衛星リモートセンシングを用いた琵琶湖における水環境解析の基礎的研究

https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/202699/2/dkogk04091.pdf

 

 

リモートセンシングと鉱業/ナビゲーション

リモートセンシングと鉱業/ナビゲーション

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人工衛星のデータは、農業や林業、天気といった様々なことを使用されています。

 

人工衛星データの中で地球表面を観測装置を用いて、観測することをリモートセンシングと呼びます。リモートセンシング人工衛星だけではなく、飛行機や気球などで観測することも言います。

 

リモートセンシングという表現は、そのうちに地球表面に限らず、惑星表面を観測する技術のことを指すことになるかもしれませんが。

 

リモートセンシングの用途は年々広がっています。

人工衛星のデータがどのように使われているか、知らない情報があれば幸いです。

 

 

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鉱業

【061】鉱床の抽出

地球上には4000以上の天然鉱物があります。

鉱物それぞれが独自の化学組成を持っています。

すなわち、各組成物が独自の分光反射率を持っているともいえます。

人工衛星の観測機器で、ハイパースペクトルセンサーといわれる多くスペクトルバンドを持つ場合、より多くの鉱物をマッピングする可能性があります。

地質学および鉱物の情報から、ある程度の予測できるといわれています。

例えば、1つの鉱物を発見できた場合、発見できた鉱物以外の鉱物もそれらの情報をから発見する可能性が高くなります。

 

【062】地球の表面の研究

地質学は、地面より下の地層や岩石を研究する学問で、生活の中で最もありふれているものの一つです。

地質学におけるリモートセンシングの使用は、岩盤、地層などのマッピングなどがあります。

マルチスペクトルスペクトルセンサーによって、地層・岩石組成に関する貴重な情報を提供し、レーダーでは表面粗さの研究にも役立っています。

 

【063】ウラン濃縮施設の容量測定

 

SAAB’s Vricon Rapid 3D Mapping Systemにて、複数の3Dの人工衛星画像を組み合わせることで3次元的な変化量の検出をします。

5つ以上の人工衛星の画像を取得し、システムを利用することで、イランのウラン濃縮施設の体積さの変化を検出することに成功したそうです。

 

 

【064】石油貯蔵用タンクのフール(屋根)を見て石油の貯蔵量の監視

石油貯蔵用のタンクは、屋根の形式により円錐形屋根(コーンルーフ)タンクと球面形屋根(ドームルーフ)タンクがあります。この屋根により、石油の蒸発を防いでします。

空からのタンクに貯蔵されている石油を監視するためには、タンクの幾何学的な形状といくつかの高空間解像度の画像だけとなります。

人工衛星画像によって、浮いている屋根の影を観測することができます。

影が多いほど、石油の埋蔵量が少ないといえます。

各石油タンクを物理的に測定することなく衛星画像を利用して監視することができます。

 

ナビゲーション

【065】全地球測位衛星で地球上の自分の位置を特定する

 

2000年5月2日、アメリカはクリントン政権の時に、GPSのSAを解除しました。

GPSは軍用に運用するシステムであるGlobal Positioning System(全地球測位システム)の略です。

民間用GPSとして一般で使用するにあたり、その測位精度を意図的に落としていました。

SA(Selective Availability、選択利便性:精度劣化措置)とは、測位精度を100mまで意図的に誤差を追加して劣化させるというもので、これを解除することになりました。

測位精度は100m程度とされていますが、実際のところ40m以内で調整されており、SAを解除することで、6m以内までの精度に上がりました。

精度の高いGPSにより、カーナビゲーションシステムや航空機、及び無人航空機システムなど新しい製品を生み出し続けています。

 

【066】視覚的なデータベースを提供し、地図で自分の方向を確認

オルソ画像は、焦点と周辺領域の非常に詳細な情報を提供します。

オルソ画像とは、空中画像の歪みやズレを補正し地図と合わせこんだ、垂直に映した画像のことです。

地図は常により良い情報を伝達させます。

航空写真は、読み手が自分の向きを決めるのに役立ちます。

今日では、Bing MaP、Google Map、Open Street Maps、NASAのGlobeviewなど、選択できる情報がたくさんあります。

 

【067】GRACE衛星による重力測定

リモートセンシングにおける重力測定は、地下の状況や地球全体の大気密度、物質の移動、地球の回転変動を調べることができます。

NASAとドイツ航空宇宙センター(DLR) によって2002年に打ち上げられた衛星、GRACE(Gravity Recovery and Climate Experiment)で15年に渡り地球の重力場を観測しました。

人工衛星は2つ打上げられ、高度500kmの極軌道を約220kmの間隔を置いて飛行し、機間の距離と速度の変化を測定するため、Kバンドマイクロ波測距システムを用いていました。

測定周期としては、地球の重力の変化を1分毎に測定しています。

1機の衛星が重力の若干強い重力異常の領域にさしかかると、重力に引かれて後ろの衛星との距離がわずかに長くなります。

前方の衛星が重力異常の領域を通過し終わると、再び速度が遅くなり、それと同時に後ろの衛星の速度が速くなり、その後同じ地点で再び遅くなります。

 

【068】地球を芸術の一部として表現することだ出来る

宇宙からの地球の景色はとても芝らしい。

NASAの公開しているNASA’s 75 page collection of Earth images (NASA’s Earth as Art)からも見ることができます。

このアートコレクションは、Terra衛星、Landsat、EO-1、およびAqua衛星から取得されたものです。

この地球の芸術の傑作では、私たちの海、大気、および土地の特徴の最も興味深いパターンと幾何学のいくつかを見つけることができます。

 

【069】Google Earth、Bing Maps、OpenStreetMapsで地球を回転させる

Google Earthでだれもが一度、地球を回転させた経験があるのではないでしょうか?

Google Earthは、最新の衛星画像と航空画像を無料で提供させます。

どこか旅行に行く前に、ストリートビューで知ることはとても便利です。

何十年も前に、自分の家で世界中を旅行出来るなんで誰が信じたでしょうか? 

 

 

参考資料

リモートセンシングとは?

https://www.restec.or.jp/knowledge/

100 Earth Shattering Remote Sensing Applications & Uses(2020/12/27)

https://gisgeography.com/remote-sensing-applications/

 

New Evidence Suggests Kangson Is Not a Uranium Enrichment Plant

https://www.38north.org/2020/12/kangson201217/

International Safeguards and Satellite Imagery

https://link.springer.com/book/10.1007%2F978-3-540-79132-4

DGI 2015: Saab Vricon Closely Following SOF for Vricon 3D Data Mapping System

http://www.miltechmag.com/2015/01/saab-vricon-closely-following-sof-for.html

Top 50 Applications of Remote Sensing 

https://www.geographynotes.com/topography/remote-sensing/top-50-applications-of-remote-sensing-gis-geography/4895

The North Korean Nuclear Program in Transition 

https://www.38north.org/2012/04/oheinonen042612/

航法の歴史(4)SAの廃止

https://qzss.go.jp/column/column04_151208.html

GPSのSA解除について (C)電子航法研究所

https://www.enri.go.jp/~sakai/saoff.htm

NASA Worldview

https://worldview.earthdata.nasa.gov/

重力測定と小型絶対重力計の開発

http://www.geod.jpn.org/web-text/part3_2014/araya/index.html#:~:text=%E5%9C%B0%E4%B8%8A%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E9%87%8D%E5%8A%9B%20(%E9%87%8D%E5%8A%9B%E5%8A%A0%E9%80%9F%E5%BA%A6,%E3%82%92%E8%AA%BF%E3%81%B9%E3%82%8B%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%8C%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%82%8B.

国土地理院の重力測量の展望—測定技術と重力基準の将来像—

https://www.gsi.go.jp/common/000208472.pdf

GRACE (人工衛星) - Wikipedia

GRACE

http://www2.csr.utexas.edu/grace/

NASA’s Earth as Art

https://www.nasa.gov/pdf/703154main_earth_art-ebook.pdf

リモートセンシングと保険/軍事

リモートセンシングと保険/軍事

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人工衛星のデータは、農業や林業、天気といった様々なことを使用されています。

 

人工衛星データの中で地球表面を観測装置を用いて、観測することをリモートセンシングと呼びます。リモートセンシング人工衛星だけではなく、飛行機や気球などで観測することも言います。

 

リモートセンシングという表現は、そのうちに地球表面に限らず、惑星表面を観測する技術のことを指すことになるかもしれませんが。

 

リモートセンシングの用途は年々広がっています。

人工衛星のデータがどのように使われているか、知らない情報があれば幸いです。

 

 

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保険

【052】洪水が発生しやすい地域での保険

米国では住宅保険料が前年から急騰しているところがあるようです。

保険会社が使用する独自のGISおよびリモートセンシングのデータの中には、レーダーや水文学の地理的モデリングが含まれます。

洪水が発生しやすさ、頻度、被害がどれほど深刻であるかを事前に知り、計画することができます。

洪水のリスクをよりよく評価するのに役立ちます。

 

【053】不正な農業保険の調査

気候が予測できなくなり、干ばつや洪水などの発生に対応する必要があります。

農業保険は、自然災害などにより畑が使えない時にときに農家の保証となります。

一方で、農家の農業保険を誤って支払ってしまわないように保険会社と協力して、不正行為を調査します。

リモートセンシングでは、地球観測衛星のLandsatの赤の赤外線チャネルをNDVIと組み合わせて使用​​して、植生の成長を観測します。

このデータを使用して、保険会社は育成された作物を確認し、不正使用を止めることができます。

一方で、農家が農業保険に入ったとして、十分に評価されるように現地調査データと衛星画像から得たデータを使用してモデルを作成しています。

 

軍事

【054】偵察衛星で敵をスパイする

軍隊は、衛星画像の力を利用して敵の情報を取得しています。

偵察衛星は1950年代の米国Corona(コロナ)プログラムにまでさかのぼります。

目的は、第二次世界大戦後のソビエト連邦と中国をスパイすることでした。

気球によるデータ取得に始まり、ロケットを使用したり、人工衛星に搭載されたカメラのフィルムに抑えフィルムリターン方式でカプセルを回収するなど長く広く使われてきました。

偵察衛星は、とても秘密主義なので、どこまでできるか知ることはできません。

 

【055】第一次世界大戦伝書鳩を使用した軍事監視のための航空写真のスナップ

第一次世界大戦では、伝書鳩を使用して通信を行っており、第二次世界大戦でも使用されていました。

文書以外にもカメラを取り付け飛行中に30秒ごとに写真を撮る「鳩カメラ」が行われていました。

戦争の時期は、ドイツのバイエルンの鳩隊などが知られるようになりました。

ただ、戦争が進むにつれて、鳩が無事に情報を届けていることが少なくなりました。

フランス軍やイギリス軍の伝書鳩(軍用鳩、軍鳩)はドイツ軍により、鳩通信を妨害するため、散弾銃などを使用され多くが殺されてしまいました。

 

【056】墜落した航空機を探し、人命を救う

リモートセンシングの使用用途の中で、観測による分析と調査によって人命を救うことができます。

現在世界では、毎日何百もの人工衛星が地球を回っています。

人工衛星はそれぞれそれぞれに独自の観測領域があり、それぞれ観測可能な時間と場所が限られています。

この制限は防衛および軍事にも当てはまります。

 

【057】船舶を安全なルートで航行します

沈没したタイタニック号が、もしGPS測位を行えたならば、衝突したとされる氷山から離れて航行することができたでしょうか。

成功すれば、何百人もの命が救われ、「タイタニック」という世界的にも有名な映画を密頃はなかったでしょう。

しかし現実には、タイタニック号が沈没してから100年以上たった今でも、氷山が船舶に衝突を脅かしているということです。

現在、船のナビゲーションが改善されました。

GPS以外にも、風と波の情報、および近隣の船の接近情報を収集しています。

 

【058】浅い深さにいる潜水艦の信号の取得

潜水艦は水中で活動できるため、隠密性に優れた技術です。

潜水艦を追跡するために地球観測データを使用することはありますが、あまり成果がありません。

しかし、新しい研究では、浅い深さの潜水艦を検出する可能性を示しています。

人工衛星の、合成開口レーダを使用して、潜水艦の航行で引き起こされる微妙な海底擾乱を観測できるかもしれません。

あるいは赤外線検出器を使用した海水温の赤外スペクトルで検知できる可能性があります。

 

【059】隠された原子力発電所の発見

原子力発電所を製造するには、安全利用であることを国際原子力機関に宣言する必要があります。

国際原子力機関では、申請されていない原子力発電所がないか、調査することになっています。

典型的な原子力発電所には、熱を放出する円形の冷却塔が1つ以上あります。

また、原子力発電所の周辺には水源があり、道路や鉄道が整備されています。

形状やマルチスペクトル画像をデータベース化し、無許可で隠された原子力発電所の探査、自動化することを目的としています。

 

【060】衛星からのビデオ映像の記録

人工衛星画像だけであったのが、現在は人工衛星による動画も撮られるようになりました。

飛行機の出発や着陸の監視、交通渋滞の調査、近隣調査などがあります。

これらを知ることで、生活をより快適にすることができます、

将来的には、リモートセンシングによるデータは、静止画像ではなく動画処理によって表現されるかもしれません。

 

参考資料

リモートセンシングとは?

https://www.restec.or.jp/knowledge/

100 Earth Shattering Remote Sensing Applications & Uses(2020/12/27)

https://gisgeography.com/remote-sensing-applications/

 

 異常気象から農家を守る農業保険、リモートセンシングで実現

https://blog.miraikan.jst.go.jp/articles/20200721post-348.html

https://blog.miraikan.jst.go.jp/articles/20200721post-349.html

地球観測衛星データを活用した天候インデックス保険の開発

https://www8.cao.go.jp/space/prize/second/jirei-fy27-3.pdf

農業ファイナンス向け衛星情報提供サービス for インデックス保険

https://www.restec.or.jp/solution/insurance.html

農業保険(収入保険・農業共済

https://www.maff.go.jp/j/keiei/nogyohoken/

農業経営の収入保険

https://www.maff.go.jp/j/keiei/nogyohoken/syunyuhoken/

現役農家が改めて考えた「農業共済・農業保険」──今こそ知りたい制度と仕組み

https://smartagri-jp.com/management/837

 

第一次世界大戦中に活躍したイギリスの軍鳩は二階建てのダブルデッカーバスを拠点としていた

http://karapaia.com/archives/52265712.html

史上最高の動物戦争の英雄の2人

https://ichi.pro/shijo-saiko-no-dobutsu-senso-no-eiyu-no-2-nin-20047108642941

Pigeon photography - Wikipedia

The Turn-of-the-Century Pigeons That Photographed Earth from Above

https://www.newyorker.com/culture/photo-booth/the-turn-of-the-century-pigeons-that-photographed-earth-from-above

The Bavarian Pigeon Corps (1903)

http://www.geog.ucsb.edu/~jeff/115a/history/pigeonremotesensing.html

History of Aerial Photography

https://papa.clubexpress.com/content.aspx?page_id=22&club_id=808138&module_id=158950

タイタニック号」沈没から100年--氷山衝突事故を避ける技術の進歩

https://japan.cnet.com/article/35016130/

人工衛星(3)偵察衛星

https://news.mynavi.jp/article/military_it-124/

衛星リモートセンシングデータを用いた海岸原子力発電所からの熱プルームのモニタリング:モデリングと検証

https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=201502212350221813

リモートセンシングと林業/政府/水文学

リモートセンシング林業/政府/水文学

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人工衛星のデータは、農業や林業、天気といった様々なことを使用されています。

 

人工衛星データの中で地球表面を観測装置を用いて、観測することをリモートセンシングと呼びます。リモートセンシング人工衛星だけではなく、飛行機や気球などで観測することも言います。

 

リモートセンシングという表現は、そのうちに地球表面に限らず、惑星表面を観測する技術のことを指すことになるかもしれませんが。

 

リモートセンシングの用途は年々広がっています。

人工衛星のデータがどのように使われているか、知らない情報があれば幸いです。

 

 

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林業

【041】山火事の早期発見

山火事は、人命や物的被害を引き起こします。

山火事の発生を管理し、影響を軽減する必要があります。

人工衛星データを用いて、消防士の派遣場所を高い精度で連絡することができます。

人工衛星の極軌道気象衛星NOAAのAVHRR(Advanced Very High Resolution Radiometer、改良型高分解能放射計)、地球観測衛星Terra/AquaのMODIS(Moderate Resolution Imaging Spectroradiometer、中分解能撮像分光放射計)によって、中赤外線と熱赤外線の帯域によってより最適化されます。

人工衛星データは時系列で記録し、山火事の範囲を予測・追跡できます。

 

【042】ブラジルでの違法な熱帯雨林伐採の逆転

ブラジルに住むスルイ族は、Googleと協力して熱帯雨林の森林破壊を止めました。

スルイ族は、Google EarthスマートフォンGPSといったツールを扱っています。

違法な採掘と伐採を監視しています。

幸いなことに、多くの違法業者は撤退し、違法行為は歴史上最低レベルになっています。

 

 【043】樹木病害の種類の把握と防止

多くの人々が森林の恩恵を受けています。

樹木病害の急速な拡大は、生態系の健康と地方や国の経済に大きな被害を与える可能性があります。

アメリカマツノキクイムシは17.5ヘクタール以上の森林に寄生し、樹木の色の変化を引き起こします。

衛星画像により色の変化を監視し、マツノキクイムシなどの樹木病害の発生を監視します。

 

政府

【044】新規建築物や建築物の改修を見つけることで、脱税者をみつける

地方自治体や国が気が付かないうちに、住宅の増築やプールをして納税から逃れることはできません。

ギリシャアテネの税務局では人工衛星データを使用して富の兆候を調査しています。

2010年には15,000以上のプールが税務局に申請されませんでした。

ギリシャは資金不足であったため、衛星画像を使用して、税収することを検討しています。

 

【045】土地被覆と土地利用の検出

「土地被覆」は地表面が生物・物理的に覆われているかを示したものです。

「土地利用」は、土地がどのように利用されているを説明しています。

都市計画として、樹木を50%おおう必要がある場合、空間分解能が重要な部分となります。
Landsatの衛星画像は、複数の区画にまたがっており、樹木を調査することには適切なものではありません。

アメリカのバーモント大学にある空間分析研究所(SAL)は、アメリカ国土の土地被覆を衛星画像データによる分類と比較し、11:39で大幅に過小評価されていることが確認されました。

 

【046】地方自治体による都市資産の管理を行い、建築物の安全基準の評価

アメリカの一部の都市では、モバイルのLiDARを利用して資産を管理し、安全基準を確保しています。

毎年、地方自治体では何千もの建築許可を発行しています。

膨大な量の許可は、地方自治体の中ですべてを管理することを困難としています。

モバイルのLiDARのデータサーバーを利用し、地方自治体の内部データと比較することで、建築物の建設が適切に実施されていることを確認できます。

 

【047】無人偵察機を使用して墓地の空間を管理

チェコ共和国は、無人航空機UAVを利用して墓地をマッピングするシステムを実装しました。

8万を超えるお墓が1cmの解像度で管理されています。

この方法は、現場の各墓地を実地で調査記録するよりもとても速く、デジタルデータとして記録も残ります。

UAVは、墓地のマッピングのためには低コストでかつ高精度な方法となりました。

墓地の空間データベースが作成され、税金も削減できました。

 

【048】鳥瞰図で建物を簡単に認識

鳥瞰図「bird’s eye view」は、上空を飛ぶ鳥が地上を見下ろしたような地図の手法です。

45度程度の斜めの角度で世界を見下ろすことによって、地図的な特徴や遠近感を分かりやすく表現することができます。

この分かりやすさによって、Google MAPやBing MAPでも採用されています。

 

水文学

【049】水文学者のためのDEMを利用した流域の描写

水文学(Hydrology)とは地球の水を扱う科学、その発生、循環、分布、その物理的および化学的特性、またそれら特性の人間活動への反応を含めての物理的および生物的環境との相互作用を扱う科学です。従い、水文学は地球上の水のサイクルのすべての歴史をカバーする分野とも言えます。

DEM(Digital Elevation Model、数値標高モデル) は地表面の地形のデジタル表現であり、数値地形モデル (DTM、Digital Terrain Model) と呼ばれることもあります。

DEMは、河川においてどのように水が流れるのか推定することができます。

水文学者は、河川域の研究を行うときに、降水量や地表面を流れる水量や地下水流の情報を必要としています。

これらの情報から、水分の蒸発量や周辺の土地への浸透や表面への露出・流出を分析します。

リモートセンシングにより、正確な標高データを得ることで、河川の勾配の情報を得ることができます。

 

【050】井戸の地下水活動の特定

地球は、海や川、湖など多くの水に囲まれています。

現在も地中深くに多くの地下水があります。

地層の帯水層では、地下水を多く貯蔵しており、この帯水層から水を汲み上げている井戸が多数存在しています。

この地下水は飲料水や農業などに使用されており、地下水を把握することがとても重要であるという理由の一つです。

地下水活動は、その土地の岩石の種類や土壌、土地利用、及び降雨量によって把握することができます。

 

【051】湿地帯の生態系破壊を防ぐ

湿地は豊かな生物多様性を有し、水質調整、さらに二酸化炭素吸収機能を持つなど重要な生態系の仕組みを形成していました。

それにもかかわらず、湿地状態での利用可能性の低さや治水の必要性のため開発が進められて、消えていきました。

湿地とは、「天然のものであるか人工のものであるか,永続的なものであるか一時的なものであるかを問わず、更には水が滞っているか流れているか、淡水であるか汽水であるか鹹水であるかを問わず、沼沢地、湿原、泥炭地又は水域をいい、低潮時における水深が6メートルを超えない海域を含む(ラムサール条約1条1項)」地域のことです。

湿地は特に劣化が著しく、過去300年間で世界の湿地面積の87%、1900年以降では54%が失われています。

水の浄化、洪水の制御、岸の安定化の向上に役立ちます。

 

参考資料

リモートセンシングとは?

https://www.restec.or.jp/knowledge/

100 Earth Shattering Remote Sensing Applications & Uses(2020/12/27)

https://gisgeography.com/remote-sensing-applications/

 

アマゾンのアウミール首長とスルイ族

https://www.google.com/earth/outreach/success-stories/chief-almir-and-the-surui-tribe-of-the-amazon/

森林に発生する樹木病害の伝染と防除

https://www.rinya.maff.go.jp/kanto/gizyutu/kouza/pdf/h18_1_jyubyou.pdf

アメリカマツノキクイムシ(コウチュウ目:キクイムシ科)の生態と随伴生物:日本への侵入リスクの考察のために

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjaez/60/2/60_JR14025/_pdf

 

15 Free Satellite Imagery Data Sources

https://gisgeography.com/free-satellite-imagery-data-list/

 

土地被覆分類とは?

https://sites.google.com/site/mizuochipublic/%E5%AE%9F%E8%B7%B5%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%B3%E3%83%84-remote-sensing-tutorials/%E6%A9%9F%E6%A2%B0%E5%AD%A6%E7%BF%92%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E5%9C%9F%E5%9C%B0%E8%A2%AB%E8%A6%86%E5%88%86%E9%A1%9E/1-%E5%9C%9F%E5%9C%B0%E8%A2%AB%E8%A6%86%E5%88%86%E9%A1%9E%E3%81%A8%E3%81%AF

 

UVM SPATIAL ANALYSIS LAB

https://site.uvm.edu/sal/
Mobile LiDAR | Surveying And Mapping, LLC (SAM)

https://www.sam.biz/about/technology/mobile-lidar

Mobile Lidar Systems Today and Tomorrow | GIM International

https://www.gim-international.com/content/article/mobile-lidar-systems-today-and-tomorrow

 

衛星画像情報を利用した歴史遺産の保存研究(1)

http://www.egyptpro.sci.waseda.ac.jp/pdf%20files/S-1/S-1-5-2.pdf

新型コロナが襲うイラン中部コム、墓が拡張 衛星画像

https://www.cnn.co.jp/world/35150820.html

This is EagleView

https://www.eagleview.com/

空飛ぶ鳥の目から見下ろした風景「鳥瞰図」

https://www.hcc.co.jp/hcclab/20200518/

 

衛星リモートセンシング技術の応用による地下水の起源を探る試み

https://www.esrij.com/industries/case-studies/48974/

「最近の地下水調査方法と計測技術」リモートセンシングと地理情報システムの地下水調査への応用

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jagh1987/35/1/35_37/_article/-char/ja/

水循環解明のためのリモートセンシングの有効活用に向けて

https://www.cger.nies.go.jp/cgernews/201204/257002.html

RTI、衛星探査でケニア北部の巨大地下水源を発見…干ばつ地帯に水を供給

https://response.jp/article/2013/09/13/206298.html

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jagh1987/35/1/35_37/_article/-char/ja/

河川流域について知っておくべき9つのこと

https://www.pref.shimane.lg.jp/infra/kankyo/kankyo/shinjiko_nakaumi/ramsar/world_wetlaods_day.data/9.pdf

湿地再生事例にみる新たな環境破壊

https://core.ac.uk/download/pdf/144445934.pdf

土壌の炭素貯留で地球温暖化の緩和

https://www.maff.go.jp/hokuriku/seisan/kankyo/pdf/h25_giken.pdf

IPBES土地劣化と再生に関する評価報告書 政策決定者向け要約(抄訳)

https://www.biodic.go.jp/biodiversity/activity/policy/ipbes/deliverables/files/spm_land_degradation_restoration_ja.pdf

リモートセンシングと標高/エンジニアリング・建設/環境

リモートセンシングと標高/エンジニアリング・建設/環境

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コペルニクス

  

人工衛星のデータは、農業や林業、天気といった様々なことを使用されています。

 

人工衛星データの中で地球表面を観測装置を用いて、観測することをリモートセンシングと呼びます。リモートセンシング人工衛星だけではなく、飛行機や気球などで観測することも言います。

 

リモートセンシングという表現は、そのうちに地球表面に限らず、惑星表面を観測する技術のことを指すことになるかもしれませんが。

 

リモートセンシングの用途は年々広がっています。

人工衛星のデータがどのように使われているか、知らない情報があれば幸いです。

 

 

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標高

【032】光の検知及び測位技術を利用した精密レーダマッピング

LiDAR(Light Detection and Ranging)は、レーザービームを使用して、上空から地球の表面までの距離を測定します。

光による検知と測位はLiDARの由来となっています。

LiDARは、レーダービームを使用して密に観測できます。

数値表面モデルや数値標高モデル、日射強度モデルのサンプリングデータを得ることができます。

  

【033】SRTMミッションによる標高の推定

全世界の標高を30m間隔でマッピングする必要があり、2週間と期限が与えられました。

あなたはどうしますか?

NASAのSRTMミッションでわずか11日で達成しました。

SRTMは、Shuttle Radar Topography Missionの略で、スペースシャトルに搭載したレーダーである合成開口レーダー実行されました。

 

【034】写真測量を使用した標高と等高線の導出

写真測量の歴史は19世紀半ばに遡ります。

物体間の距離を測定することにより、幾何学特性で導出していました。

GISの派生で、等高線マッピング、表面モデル、体積調査、3Dマッピングなどがあります。

犯罪現場のマッピングや考古学的発掘、建築などの他の分野でも使用されています。

 

エンジニア/建設

【035】最適な通信ネットワーク容量の計画

現在、世界人口の87%がモバイルデバイスを使用しているといわれています。

この業界の驚異的な成長率は、最適な通信ネットワーク容量のために長期的な計画が必要です。

電気通信会社は、容量を最適化するための費用対効果の高い方法としてリモートセンシングを使用しています。

無線周波数カバレッジは、最適なアンテナの種類や設置地域、及びアンテナの指向性などの拡張を検討する材料となります。

人工衛星のデータから地形や土地利用、及び環境要因をモデル化することで、最適なネットワーク容量を導く情報となります。

 

【036】水を供給するための灌漑システム

リモートセンシングを利用した灌漑システムは、農業や水を使用する他の産業への給水を改善することができます。

この灌漑システムの設計を計画するには、幅広いデータ(土壌水分量や温度、蒸発水分量、日照量、降雨量、植生など)が必要となります。

人工衛星によるステレオ画像(立体画)と航空写真測量は、数値地形モデルなどのデータをまとめ上げるのに役に立ちます。

エンジニアは、建設を開始するために、地上の情報を把握しておく必要があります。

 

環境

【037】欧州の地球観測データプログラム「コペルニクス」による環境と監視

地球全体の環境監視と安全保障が目的で、欧州宇宙機関ESA)のコペルニクス計画があります。

目標として、完全に自律的な環境監視システムを実現することにあります。

コペルニクスは6つの衛星により、陸上、海上、大気、気候変動、災害の把握のために、公共インフラの一つとして包括的が衛星データを取得します。

 

【038】生物の多様性を監視する

ある生物群系、生態系、または地球上に多様な生物が存在している状態を示す生物多様性を監視することに役立ちます。

空間分解能やスペクトル分解能が向上しているため、植生を始め動植物など監視などに大きな役割を果たし始めています。

 

【039】湖や河川を保護するための水辺地帯の景観や水質環境の評価

水辺地帯(エコトーン)は、水辺に沿った樹木も茂る地域です。

これらは、湖や河川の環境を保全する防波堤にもなります。

水辺地帯は、幅が狭いこともあり、高い空間分解能を必要としています。

水は地球全体に広がっているため、水辺地帯の保護はこれからも必要になります。

 

【040】公園における環境変動の評価と生物多様性の促進

公園は多数の動植物の生態系や維持させることができます。

都市開発の中で、自然を保護する数少ない場所になります。

公園は大規模になれば管理がとても難しくなります。

そこでリモートセンシングデータにより、景観の変化を記録し、生物の多様性や外来種の監視、森林火災の早期発見などに役に立ちます。 

 

参考資料

リモートセンシングとは?

https://www.restec.or.jp/knowledge/

100 Earth Shattering Remote Sensing Applications & Uses(2020/12/27)

https://gisgeography.com/remote-sensing-applications/

 

Shuttle Radar Topography Mission 

https://www2.jpl.nasa.gov/srtm/instrumentinterfmore.html

Shuttle Radar Topography Mission

https://ja.wikipedia.org/wiki/Shuttle_Radar_Topography_Mission

 

Remote Sensing and Control of an Irrigation System Using a Distributed Wireless Sensor Network

https://naldc.nal.usda.gov/download/53900/PDF

Remote monitoring of irrigation systems

Control Engineering | Remote monitoring of irrigation systems

How Remote Sensing Technology Improves Efficiency of Irrigation Systems

https://development.asia/explainer/how-remote-sensing-technology-improves-efficiency-irrigation-systems

IoT-Based Smart Irrigation Systems: An Overview on the Recent Trends on Sensors and IoT Systems for Irrigation in Precision Agriculture

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7070544/

 

ESA COPERNICUS

http://www.esa.int/Applications/Observing_the_Earth/Copernicus

欧州コペルニクスの動向

http://www.jsprs.jp/pdf/GEXPO18_tachikawa.pdf

コペルニクス計画、幸先の良いスタートを切る

https://www.natureasia.com/ja-jp/ndigest/v11/n7/%E3%82%B3%E3%83%9A%E3%83%AB%E3%83%8B%E3%82%AF%E3%82%B9%E8%A8%88%E7%94%BB%E3%80%81%E5%B9%B8%E5%85%88%E3%81%AE%E8%89%AF%E3%81%84%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%88%E3%82%92%E5%88%87%E3%82%8B/54095

リモートセンシングと災害/エコロジー

リモートセンシングと災害/エコロジー

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Credits: NASA

https://images.nasa.gov/details-GSFC_20171208_Archive_e000220

 

 

人工衛星のデータは、農業や林業、天気といった様々なことを使用されています。

 

人工衛星データの中で地球表面を観測装置を用いて、観測することをリモートセンシングと呼びます。リモートセンシング人工衛星だけではなく、飛行機や気球などで観測することも言います。

 

リモートセンシングという表現は、そのうちに地球表面に限らず、惑星表面を観測する技術のことを指すことになるかもしれませんが。

 

リモートセンシングの用途は年々広がっています。

人工衛星のデータがどのように使われているか、知らない情報があれば幸いです。

 

  

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災害

【022】活火山の監視

火山は、マントルからマグマが地表面に達した時に形成されます。

地球上では600以上の活火山があります。

通常、火山にはアクセスできないことが多く、火山活動を調査するために、温度情報を取得できる熱赤外及び中赤外線が使用されています。

 

【023】干渉法による潜在的な地滑り

アメリカでは毎年地滑りによる人命が失われており、数十億ドルの損害を引き起こしています。

潜在的な地すべりの発生を検知する最初のステップとしては、ステレオ画像(立体画)と光学画像を使用することです。

斜面の不安定性の引き金は、地震、侵食、排水不良などの原因となる可能性があります。

地すべりは、年間に数cm~数10cmと動きが緩慢なので、地上分解能は1cmより良い必要がありました。

地すべり監視システムを実現するには、1mm未満の分解能を要求されます。

GPSの精度も干渉測位で1cm程度の分解能である。

モデルを作ることで再現するか、航空写真により再現する必要があります。

 

【024】地震後の被害の定量

地震により壊滅的被害が起きた時に、被害状況を知るには難しい場合があります。

地震の被害状況を知ることは、救助隊にとって必要不可欠となり、迅速で正確に行われる必要があります。

地震前後での変化を検出し、画像を分類していくことは、損害を評価するために迅速な方法となります。

災害評価において、建物や地表モデルによる日陰も判断材料となります。

 

【025】石油及び天然ガスに対して干渉法を用いて地形の安定性を評価

アクティブセンサーは、位相差を使用して、干渉法を使用して地形の変化を測定します。

油田及びガスセクターなどの業界では、地形の安定性を監視し、安全基準を向上させています。

時間経過とともに、継続的に人工衛星データの取得は高い安全性を意味し、パイプライン(石油や天然ガスなどを運ぶために設置される管路)の監視をします。

 

【026】自然災害の対応と回復のためのリスク評価

近年、災害の数は明らかに増加傾向にあります。

災害の被害の緩和だけでなく、発生時の対応とその後の回復・復興を実行するためにリモートセンシングデータは使用されます。

自然災害(ハザード)状況における時間的地球観測データとGIS(Geographic Information System、地理情報システム)の統合は、災害対策における主要なツールとなります。

ハザードの状況から、被害状況の評価と人員支援を決定します。

 

エコロジー

【027】持続可能な個体数レベルを確保するためにホッキョクグマを数える

ホッキョクグマ地球温暖化のために絶滅する最初の動物としてリストにあります。

生態学者は、生き残っているホッキョクグマの個体数を調査するための主要な情報源として衛星画像に注目しています。

時系列情報を使用し、ホッキョクグマと大きな白い岩の違いを調査しています。

同様に、南極のアーリーペンギンやコウテイペンギンのコロニーを衛星画像から発見し、監視しています。

 

【028】保護地域におけるパンダの生息地の解明

ジャイアントパンダは食事の99%で竹を食べ、動物界で究極の竹好きです。

パンダにとって生息地は重要です。

地震や道路建築、地球温暖化、違法伐採により生息域が細分化されてしまっています。

絶滅の危機に瀕しているジャイアントパンダを保護するために、継続的に監視していく必要があります。

 

【029】渡り鳥を追跡し、鳥の病原体保有状況を調査

鳥は、食べ物、気候、繁殖によって長距離を移動します。

軽量のGPSは、鳥がどこに移動するかを知るために使用されているにすぎません。

森林が減少することで、鳥の移動パターンが変更することは、野生生物管理において重要な要素となります。

リモートセンシングは、森林の階層構造(森林の階層構造は一般に地表面、草本層、低木層、亜高木層、高木層に区分される植生の階層)や生物季節学などの森林特性を調査できます。

鳥の生息域の適合性モデルは、これらの森林特性を使用して病原体の保有状況を追跡しています。

 

【030】最小コストの分類と植生を使用したヌーの移動を解明

タンザニアでは、地球上で最大の動物の移動が見られます。

一ヶ月の間に、200万頭以上のヌーが移動して出産します。

移住の目的は、食料を見つけることです。

研究によると正規化植生や標高(傾斜)、降雨情報でヌーの移動パターンを推定することを研究しています。

 

【031】生息地適合性モデルを使用して蚊の数を予測

生息地適合性モデルは、蚊の数について興味深い予測を行っています。

蚊の生息域状況と土地被覆状況、地形の特徴、気象観測データを使用して、広域の蚊の生息地状況を推定します。

蚊の生息域を知ることで、病気を運ぶ病原体へのリスクを低減させることでできます。

 
参考資料

リモートセンシングとは?

https://www.restec.or.jp/knowledge/

100 Earth Shattering Remote Sensing Applications & Uses(2020/12/27)

https://gisgeography.com/remote-sensing-applications/

 

 火山噴火予知調査に用いる熱赤外放射温度計

https://www1.kaiho.mlit.go.jp/GIJUTSUKOKUSAI/KENKYU/report/tbh02/tbh02-07.pdf

大涌谷における熱赤外カメラによる連続観測とその特徴

https://www.onken.odawara.kanagawa.jp/files/PDF/houkoku/50/houkoku50_p53-59.pdf

 

リモートセンシングによる地すべりЖ析

http://www.infra.kochi-tech.ac.jp/takagi/other/Landslide0307.pdf

地すべり調査におけるリモートセンシングの活用に関する研究

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jscejg/66/3/66_3_85/_pdf

衛星画像 (ASTER) を用いてパキスタン地震による大規模地すべりを観測

https://www.gsj.jp/hazards/landslide/pakistan051008.html

 

「石油資源を遠隔検知するための衛星利用技術の研究(旧石油資源遠隔検知技術の研究開発)プロジェクト評価試料 平成30年10月15日

https://www.meti.go.jp/policy/tech_evaluation/c00/C0000000H30/181015_space_1st/space_1st_7-2.pdf

石油・天然ガスの探鉱・開発分野でのSARデータ活用と、ALOS-2への期待

https://www.eorc.jaxa.jp/ALOS/conf/workshop/alos2_ws3/ALOS2_4_1_Namikawa_Takatoshi.pdf

 

ホッキョクグマの個体数、今後35年で30%超減少の恐れ 研究

https://www.afpbb.com/articles/-/3110465

北極圏の海氷減少続く、ホッキョクグマ生息に不可欠 研究

https://www.afpbb.com/articles/-/3100981

NASAの衛星画像から個体数急減が懸念されていたペンギンが大群で住むペンギン島が発見される

https://gigazine.net/news/20180306-nasa-satellite-find-penguin-supercolony/

南極大陸コウテイペンギンの新たなコロニー 衛星画像で発見

https://www.cnn.co.jp/fringe/35157803.html

南極でペンギン150万羽を発見、衛星とAIを駆使

https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/18/030600102/

野生動物の保護管理における衛星リモートセンシング技術の適用

https://www.jstage.jst.go.jp/article/seitai/64/3/64_KJ00009702784/_pdf

中国のパンダ、個体数回復も生息地は縮小 局所的絶滅の恐れも 研究

https://www.afpbb.com/articles/-/3144310

Nature Ecology & Evolution:パンダはまだ危機を脱してはいない

https://www.natureasia.com/ja-jp/natecolevol/pr-highlights/12189

「 宇宙・UAV・IoT技術の連携によるマラリア対策支援サービスの開発 」の成果について

https://www.mext.go.jp/content/20200309-mxt_uchukai01-100000553_5.pdf

西ナイルウィルス拡散状況・パターンの解明で被害を最小化

https://www.esrij.com/industries/case-studies/49137/

 

リモートセンシングとビジネス/気象変動/犯罪

リモートセンシングとビジネス/気象変動/犯罪

f:id:MSDSSph:20201228112538j:plain

Credits: NASA

 

https://images.nasa.gov/details-iss025e008532

 

人工衛星のデータは、農業や林業、天気といった様々なことを使用されています。

 

人工衛星データの中で地球表面を観測装置を用いて、観測することをリモートセンシングと呼びます。リモートセンシング人工衛星だけではなく、飛行機や気球などで観測することも言います。

 

リモートセンシングという表現は、そのうちに地球表面に限らず、惑星表面を観測する技術のことを指すことになるかもしれませんが。

 

リモートセンシングの用途は年々広がっています。

人工衛星のデータがどのように使われているか、知らない情報があれば幸いです。

 

  

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ビジネス

【010】 駐車場の車両数を検知して、小売り収益と市場シェアを予測する

投資の世界で有名なのは巨大な郊外店舗の駐車場の衛星データを使用し、駐車場での車両スペースを計測していることです。 

日本でもディズニーランドの駐車場の車両から混雑を予想していたり、観光地の混雑状況などにも使用されています。

衛星データの収集を分析を行う企業によって、車両数から、店舗の収益やユーザーの流入、地域の集客数の情報を得ることができます。

これらの情報は、市場アナリストによって分析され、企業の戦略に生かされます。

 

【011】不動産購入時の俯瞰的な上空から眺め

家を購入あるいは借用する際に、周辺地域の様子や眺めを気にするかと思います。

また、周辺に学校や商店街、公園などがあるのか、潜在的に知りたがっている情報をリモートセンシングによって得ることができます。

不動産においてもリモートセンシングによって取得された画像が使われています。

土地の購入や住宅の借用におけるプロセスにおいて、不動産鑑定士や保険会社、貸し手は、素早く周辺地域の情報を得ることができます。

 

【012】長期的な漁業の改善

人工衛星の視点では、海にはたくさんの魚がいます。

人工衛星から取得した海面水温や海の色によって、特定の魚を監視することができます。

地元の漁師と情報を共有することによって、漁業にかかる時間と燃料を節約することができます。

また、海洋環境の観点から有害なアオコを観測することも可能で、全体的に産業の改善と水産資源のバランスを取ることも可能です。

 

【013】夜間の地域経済活動のマッピング

夜間での光の総量は、地域経済や電力、および居住者の収入を考察できる情報になります。

光の総量である放射輝度国内総生産はよい相関性を示し、人間の幸福度とも比べられます。

夜間の経済活動のデータを得ることで、多くの知見を得ることは驚くべきことでもありました。

 

【014】アスペクトデータを使用したスキーリゾート計画

カナダやロシアなどの国では、領土が広く、年間のかなりの部分が氷点下にあります。

山岳地域はスキーリゾートに最適ですが、選択肢が多く、ユーザーを迷わせます。

そこで、スキーリゾートに適する場所を人工衛星のレーダー技術を用いて、アスペクトデータによって、山の斜面の方向、角度などを得ることでより良いプランを提供しようというものです。

 

気象変動

【015】樹木を特定し、その面積を集計して森林の供給量を推定

世界の森林供給量の情報を得ていることは、建設や紙、包装に使用される材料の管理だけではなく、二酸化炭素排出量の約3分の1程度吸収することにも役立ちます。

人工衛星の極軌道気象衛星NOAAのAVHRR(Advanced Very High Resolution Radiometer、改良型高分解能放射計)、地球観測衛星Terra/AquaのMODIS(Moderate Resolution Imaging Spectroradiometer、中分解能撮像分光放射計)、地球観測衛星SPOTにより、世界の森林の減少量と増加量を定量的に観測しています。

 

【016】過去から現在までの気候要因の比較

 NASAを始め多くの組織によって、毎月の様々な気候要因をマッピングして、時系列でどのように変化しているのか確認しています。

光学観測機器により、一酸化炭素葉緑体エアロゾル(空気中の微細な粒子)などのデータを取得しています。

人工衛星としては地球観測衛星TerraやAqua、TEMMに搭載されている観測装置MODIS(中分解能撮像分光放射計)、CERES(Clouds and the Earths Radiant Energy Systems Radiant Energy System、雲及び地球放射エネルギー観測装置)、AMSR-E(Advanced Microwave Scanning Radiometer-EOS、改良型高性能マイクロ波放射計)、MOPITT(Measurement of Pollution in the Troposphere、対流圏汚染観測装置 )が使用されています。

 

【017】海面上昇の測定

ヴェネツィアは毎年、数mmずつ沈下しています。

海面の測定は、費用対効果の高い例です。沿岸部の海面水位は常に変化しており、陸地も変動している上、数週間のデータを必要とします。

海面水位の測定は、衛星レーダーが導入されています。レーダー測定によって、隔週で世界中の海面水位を測定し変化の観測が可能となります。

 

【018】過去と現在の人間の影響を比較する

人工衛星による地球観測は1970年代から始まっています。

景観の変化を知りたい場合は、例えばLandsatの画像データを使用し、高度数百kmからみた過去の地球表面を得ることができます。

石油の流出、森林伐採、戦争、化学物質の流出、光学スモッグといった人的災害も観測することができます。

 

犯罪

【019】深夜のダイビング用のプール

全ての人工衛星による画像が、適切に使用されているわけではありません。

GoogleEarthの航空写真と衛星画像を使用してプールを探し、夜になると観測できる最大のプールに侵入します。

不法侵入ともいえる行為で、子供たちの前や家で試して真似させてはいけません。

 

【020】行方不明者の探索範囲を絞り込む

リモートセンシングは、行方不明者を見つけるために時間やコスト、及び人的資源を節約することも可能です。

刑事は事件が進む前に捜索範囲を絞り込みたいと考えています。

リモートセンシングにより、区画を細かく分け、検索場所を決め、地上の異常を検出させます。

異常の検出は、見つけたい犯罪現場からウサギの穴まであらゆる可能性が含まれています。

検索場所に対して、絞り込むだけの情報とアイディアがあれば、時間の節約も可能です。

 

【021】違法なボートの投棄を宇宙空間から監視下に置く

アメリカのサンタローザ市ですべての身分証明が消された状態でボートが不当放棄されたときに、刑事はGoogle Mapを検索しています。

時系列で記録されている航空写真と衛星画像を調べ、 ボートの所有者を探し出しました。

刑事によって見つけたのは、投棄されたボートの所有者と違法ダンプカーの住所を発見することができたといいます。

 

参考資料

リモートセンシングとは?

https://www.restec.or.jp/knowledge/

100 Earth Shattering Remote Sensing Applications & Uses(2020/12/27)

https://gisgeography.com/remote-sensing-applications/

 

RSMerics

https://rsmetrics.com/

いつ空いてるの!? 無料衛星データでディズニーランドの混雑予想チャレンジ

https://sorabatake.jp/349/

Mapping regional economic activity from night-time light satellite imagery

https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0921800905001254

 

NASA Global Maps

https://earthobservatory.nasa.gov/global-maps

Aqua/AMSR-Eの形状や搭載パーツについて

https://www.satnavi.jaxa.jp/project/aqua/

海面の高さはどうやって測るのか?複雑怪奇な「海抜」の謎

https://logmi.jp/business/articles/322502

Human activities are changing the face of the earth

http://storymaps.esri.com/stories/LandsatCompare/

 

 

リモートセンシングと農業/考古学/北極・南極

リモートセンシングと農業/考古学/北極・南極

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Credits: NASA

https://images.nasa.gov/details-GSFC_20171208_Archive_e000502

 

人工衛星のデータは、農業や林業、天気といった様々なことを使用されています。

 

人工衛星データの中で地球表面を観測装置を用いて、観測することをリモートセンシングと呼びます。リモートセンシング人工衛星だけではなく、飛行機や気球などで観測することも言います。

 

リモートセンシングという表現は、そのうちに地球表面に限らず、惑星表面を観測する技術のことを指すことになるかもしれませんが。

 

リモートセンシングの用途は年々広がっています。

人工衛星のデータがどのように使われているか、知らない情報があれば幸いです。

 

 

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農業

【001】 光学センサ及び合成開口レーダを使用した土壌水分量の観測

大量に水を使用する日本ではいの一番に出てくることはなかなか難しいかもしれませんが、土壌水分量を調べることができます。

 

土壌水分を調べることで、地球の水循環や天気予報、干ばつ、洪水について分析することができます。

人工衛星による土壌水分量を観測するには光学センサと合成開口レーダの二つの方法があります。

光学センサでは、自然界に放出されたいわゆる表面放射の波長(スペクトル)を観測します。高精度ではありますが、一般に空間分解能の低い、いわゆる粗い画像が得られます。

合成開口レーダの場合は、対象地域に電波を照射し、後方散乱により観測します。光学センサとは異なり、空間分解能の高くなりますが、精度は低くなります。

NASAでは両方の観測装置を搭載した人工衛星によりSoil Moisture Active Passive (SMAP)と言われる計画があり、2015年に打上げられています。

 

【002】農業計画のための土壌データのマッピング

土壌は何もしなければ痩せ果て、時間がたつにつれて岩となり崩れていきます。

土質と水、日光によって、植物含めた生物が住める環境が保たれます。

世界の土壌情報を集めている独立した国際組織である国際土壌照合情報センターISRIC( World Soil Information)が土壌データのマッピングを優先事項と上げており、人口増加と食糧のために、世界中で正確な土質情報の必要性が高まってきています。

ISRICでは、1km区画の空間土壌特性を予測するモデルを開発していたり、Terra/Aquaの観測データを使用した気候指標や従来の土壌調査などをもとに、空間予測モデルを作成しています。

 

【003】正規化差植生指数(NDVI)による作物の状態の定量

世界の食料供給は、現在において衛星画像と正規化植生指数(NDVI、Normalized Difference Vegetation Index)で監視されています。

近赤外線観測によって、農業における健康な植生を検出しています。収穫される状態にもよりますが、一般に健康な植生は緑色の波長を反射し、赤と青の波長を吸収します。

人間の視覚から移る緑色の波長は、光合成中の植物によって生成されている葉緑素クロロフィル)です。

葉緑素は、他の波長と比較して、緑色及び近赤外の波長で多くの光を反射しています。この情報からNDVIと近赤外観測が農業及び自然環境における主要な情報とされる理由の一つとなります。

 

【004】精密農業で農耕地のコストと時間を節約する

精密農業(Precision Agriculture)とは、農耕地の空間的時間的な画像データを農作業の判断に利用するシステムのことを指します。

精密農業をうまく実行することで、肥料の節約は10%とされており、収穫量も向上させることができるといわれています。

精密農業では、さまざまな波長の光を観測し、農作物の健康状態を確認します。健康状態に合わせて、調整された肥料を設定し散布させたり、農業害虫の特定にも活用されています。

 

考古学

【005】恐竜の足跡の発生を予測する

リモートセンシングによって、恐竜が地球上を歩き回っていた場所を特定するためにも使用されています。

一般に恐竜は地層の奥深くに埋まっているイメージですが地球上の中には地表面に露出していることもあります。

そのような恐竜の化石が数多く露出している地域の植生や傾斜面、サイズなど地理空間的データを取得します。

現在の技術では、解像度ではありませんが数値モデルで、1cm以下の精度のモデル化をすることができます。

 

【006】マヤや古代エジプトなどの古代遺跡の発掘

古代遺跡の発掘には、赤外線画像とステレオ画像(立体画)が使われています。

長い波長である赤外線により、表面約1m程度の深さまで情報を得ることができます。

ステレオ画像は、地上にある物体の微妙な高低差を知ることができます。

考古学者が木々の植生の大きさを越えた高さで地上に正方形のパターンを見つけた時に衝撃を与えたといいます。

正方形のパターンで見られたのは古代の建物やピラミッドであり、リモートセンシングと赤外線画像を使用することで、古代マヤ文明エジプト文明を発見・解明してきています。

 

北極/南極

【007】積雪量を計算する

積雪量は、雪が解けると川に流れ込み、地域によっては洪水であったり飲料水に関する貴重な情報になります。

しかし、リモートセンシングによって積雪量を計算することは非常に困難です。

NASAでは人工衛星ではありませんが航空機に搭載されたイメージング分光計およびLIDAR(Light Detection and Ranging)システムによって観測しています。

LIDARシステムとは、観測対象に向けてパルス波を発信し、照射による散乱光を観測することで観測対象を分析するシステムです。

 

【008】北極圏での探索、保護、誘導

北極圏は政治的にも非常にデリケートな地域です。アメリカを始め、ロシア、カナダ、デンマークが自国の領土を主張しており、すべての国が合意するまで、北極圏の資源を自由にすることはできません。

北極圏は、鉱物の採掘や天然ガス、船舶航路の短縮といった多くの利権が関わっています。

 

【009】氷河の融解と海面への影響の研究

氷河は地球上で最大の淡水貯水池を保持しています。

極地の99%には氷河があることが分かっています。

さらに、2002年に打上げられたNASAとドイツ航空宇宙センター(DLR)による2機のコンステレーションを編成したGRACE(Gravity Recovery and Climate Experiment) によって、北米アラスカの氷河が年間約20.6ギガトンの質量を失っていることが観測されています。

日本の年間(2017年)の生活用水と工業用水が約25.7ギガトンと言われており(農業用水を合わせると約79.3ギガトン)、日本の年間で使用する水の80%が失われていることになります。

恐ろしいことに、融ける氷の量は年々増えており、海水へ深刻な影響を与えています。

 

参考資料

リモートセンシングとは?

https://www.restec.or.jp/knowledge/

100 Earth Shattering Remote Sensing Applications & Uses

https://gisgeography.com/remote-sensing-applications/

農業

Soil Moisture Active Passive(SMAP

https://smap.jpl.nasa.gov/

ISRIC( World Soil Information)

https://soilgrids.org/

精密農業(スマート農業)はテクノロジーではない、マネジメントである

https://www.jacom.or.jp/column/2019/05/190521-38061.php

考古学

An Integrated Approach to Three-Dimensional Data Collection at Dinosaur Tracksites in the Rocky Mountain West

https://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/10420940490442296

北極/南極

NASA Opens New Era in Measuring Western U.S. Snowpack

https://www.nasa.gov/home/hqnews/2013/may/HQ_13-131_Airborne_Snow_Mission.html

NASA Airborne Snow Observatory (ASO)

https://nsidc.org/data/aso

GRACEがもたらしたもの

http://www.geod.jpn.org/web-text/part3_2014/matsuo/index.html

水資源の利用状況(国土交通省

https://www.mlit.go.jp/mizukokudo/mizsei/mizukokudo_mizsei_tk2_000014.html#:~:text=%E5%85%A8%E5%9B%BD%E3%81%AE%E6%B0%B4%E4%BD%BF%E7%94%A8%E9%87%8F%EF%BC%88%E5%8F%96%E6%B0%B4%E9%87%8F%E3%83%99%E3%83%BC%E3%82%B9%EF%BC%89&text=%E7%94%9F%E6%B4%BB%E7%94%A8%E6%B0%B4%E3%81%A8%E5%B7%A5%E6%A5%AD%E7%94%A8%E6%B0%B4,m3%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82

人工衛星と地上局との機能配分と総合システムの役割

人工衛星と地上局の機能配分の一例を考えてみる

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人工衛星を制御するのに、必要なものがいくつかありますが、アンテナのある地上局が必須となるでしょう。

 

データを受信するだけであれば、地上局の必要はないのですが、人工衛星を制御するために電波を送信するには必要になります。

 

そんな地上局ですが、人工衛星の地上局には、人工衛星の制御をするだけではなく、人工衛星から送られてくるデータを補完する機能を持っている場合があります。

 

今回は、人工衛星と地上局の機能分配についてまとめていきます。

 

前提として高頻度観測について考えてみる

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光学観測衛星の高頻度の観測といわれると、どの程度の回数を想像されるでしょうか?

 

観測衛星でいうと、静止軌道上にある2015年に打上げられた気象観測衛星のひまわり8号は最大2.5分に1回のペースで撮影しています。

 

 

観測頻度の制限として、次のようなものがあります。

  • 観測機器が発熱することで画質感度が落ちる熱的制約
  • 観測機器を動作電力不足による電力制約
  • 観測機器の指向性が撮影地点に向けることが間に合わない指向性の制約
  • 取得した撮影データを人工衛星内部に保存しておく記録媒体の容量の制約
  • 人工衛星の状態を確認するためのデータを地上局に送信する運用計画上の制約
  • 人工衛星の運用計画を人工衛星に送り、指示するため運用制約
  • 運用に使用する地上局の配置数により変動する人工衛星との交信タイミングの制約

などがあります。

 

このような様々な制約の中で、静止軌道の場合、いくつかの制限が緩和されますが、ひまわりのような大型衛星は2.5分に1回のハイペースの観測頻度になっています。

 

もちろん、最初からこのようなハイペースの観測頻度ではありませんでした。

 

1978年に運用を開始したひまわり(初号機)及び1981年に運用を開始したひまわり2号は、3時間ごとにフルディスク観測を1日に8回、風計算のためのフルディスク観測を6回行い、1日で合計14回の観測を行っていました。

フルディスク観測:衛星から見える地球全体の観測

風計算のためのフルディスク観測:雲の動きを捉え上空の風を算出するための観測

 

2005年に運用を開始したひまわり6号では、一時間ごとのフルディスク観測に加え、1日32回のハーフディスク観測を開始し、日本周辺を含む北半球では30分に1回の観測が得られるようになりました。

北半球ハーフディスク観測:フルディスクの北側半分の観測

 

一方で、静止軌道よりも地球に近い低軌道では、1台の人工衛星でそこまで高頻度の観測をすることはできません。

 

低軌道では太陽同期準回帰軌道と呼ばれる1日に地球を10数回北極近傍と南極近傍を通ります。

 

地上局の配置場所や回帰日数にもよるのですが、日本の場合ですと1日でだいたい2回以上、日本の同じ地上局と交信することができます。

 

近年盛り上がっている小型の光学観測衛星は、いくつかの制約の中で、1日に1回以上の画像データの取得ができるようになってきました。

 

もちろん、制約があるため地球に向けた姿勢をあまり変えずに行う運用であったり、電力制約により実は1日充電しなければいけなかったりという制限が隠されているのかもしれません。

 

さらにいうと、1回の観測では1枚の画像を取得するのではなく、連続で撮影したり、パノラマ写真のように一度に長い画像を取得する場合があるため、1回の観測はかなりのデータ量を蓄積させたり、電力を使用したりすることになります。

 

人工衛星と地上局の機能配分

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Credits: NASA

https://images.nasa.gov/details-MSFC-1601978

 

さて、撮影頻度について書いているうちに横道にずれてしまいましたが、改めて人工衛星と地上局の機能配分を実施していきましょう。

 

①-1『観測できること』

①-2-1『観測位置を認識できること』

①-2-2『人工衛星の軌道上位置を認識できること』

①-2-3『観測姿勢への移行及び元の姿勢に移行できること』

 

人工衛星が指定した特定の位置を観測する場合に必要な機能であるため、すべて人工衛星側に機能配分されます。

 

②-1『観測によって取得した観測データを人工衛星内で一時記録できること』

②-2『一次記録された観測データを地上に向けて伝送※できること』

②-3『地上に伝送された観測データを地上設備で記録できること』

②-4『地上設備に記録した観測データをユーザーに配布できること』

※伝送は通信に近い言葉で、衛星通信だとミッションデータ(画像データ)に限らずデータを送受信する場合に使用され、データ伝送と称することが多いです。英語では、transmitと称されます。一方で、交信であったり通信、ビーコンはcommunicationとされることが多いです。個人的には使い易い方を使えばという感じだが組織によって違うと思われます。

 

観測データは人工衛星で取得し、リアルタイムでの伝送とするか人工衛星の中に記録することになります。観測データはミッションデータやプロダクトとも呼ばれることがあります。

データを取得した後に人工衛星のアンテナによって地上に向けて伝送していきます。

ここまでが人工衛星の機能です。

 

電波を受信し、伝送された観測データを地上設備で記録します。地上設備に記録した観測データをユーザーに配布します。

ユーザーといっても、観測データの生データでは読み取れないため、情報を画像の加工を行うユーザーであったり、受信した地上設備での画像を加工したりと、数段階画像処理を行うなど、ユーザーの種類によって変わります。

ここからが地上設備での機能です。

 

③-1『あらかじめ定められたユーザから観測要求を取得できること』

③-2『観測要求に基き、パス制約を加味して、観測運用計画を立案できること。

③-3『観測運用計画に基づいた観測運用を実施できること』

③-4『観測運用計画に基づき、観測データをユーザーに配布できること』

 

時系列的には、先の①②より先に実行しそうな機能です。

人工衛星は受動的には動かないため、ユーザーから観測要求を取得し、いつ頃に実行できるか、現在の運用計画との優先順位の検討、指向制御の挙動の情報などのパス制約を加味して計画を立てます。

先に述べているパス制約というのが観測頻度の制限に当たります。地上局側からでは、1つの観測タイミングを1パスと呼ぶため、パス制約と呼んでいます。

また、ここでの観測運用計画は、データを取得することに限らず、データの画像処理を行い、ユーザーに配布するまでも計画抱けることになります。広義的な観測運用計画となります。

この観測運用計画が、どこの範囲を指しているのか、定義し、提示しておかないと、多くの勘違いを生むため注意が必要になります。

 

個々での機能は、③-3と③-4は人工衛星側と地上局側の両方で持つための機能になります。

 

④-1『人工衛星の軌道上位置を認識できること』

④-2『人工衛星の軌道上位置に基き衛星軌道を認識できること』

④-3『現在の衛星軌道に基づき、保持すべき衛星軌道に応じた軌道変更計画を実施できること』

④-4『軌道変更計画に基づき軌道変更できること』

④-5『軌道変更実施後の評価ができ、必要に応じて修正のための軌道変更を実施できること』

 

ここでは運用時のミッションのためだけではなく、待機状態にある人工衛星に必要な機能を示しています。

④-2~④-5は人工衛星と地上局の両方に機能として持つことが多いです。ただし、④-3~④-5は人工衛星に軌道制御の機能が搭載されている場合に限ります。人工衛星には、姿勢制御機能を持つ衛星は大半を占めますが、軌道制御機能まで持つ特に小型衛星、超小型衛星の場合は、数が減ります。ロケット打上げ時の軌道を維持し、地球の重力や大気により落下していきます。

小型衛星や超小型衛星は、大きさに制限があるためいわゆる推進系と言われる軌道制御機能を持つことが難しくなります。中には、人工衛星の向きを変更する能動的な姿勢制御を行わず、強磁石などにより受動的な姿勢制御を行い、姿勢制御機器を搭載しないこともあります。

 

⑤-1『観測衛星としての機能を満足させるべき機器を搭載できること』

⑤-2『搭載される全ての機器の振動環境を保持できること』

⑤-3-1『搭載機器の熱環境を維持できる姿勢を保持できること』

⑤-3-2『搭載機器の発熱及び外部からの熱入力と、人工衛星からの放熱バランスを保持できること』

⑤-4-1『搭載機器に必要な電力を供給できること』

⑤-4-2『搭載機器に必要な電力を供給するために衛星姿勢を維持できること』

⑤-5-1『衛星搭載機器と地上設備間で通信できること』

 

ここでは観測データを取得するというミッションから離れてしまいますが、人工衛星の運用を考えた時には必須な項目があげられています。

⑤-5-1は、人工衛星と地上局の両方の機能になりますが、それ以外は人工衛星の機能になります。

人工衛星として軌道上で動くための機能が明示されています。

 

人工衛星と地上局の機能配分にみる総合システム

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Credits: NASA

https://images.nasa.gov/details-20040421_exp9_04

 

だいたいの人工衛星と地上局の持つ機能を知ることができたのではないでしょうか。

 

この二つのシステムのうちに、いくつかの人工衛星側と地上局側両方持つ機能があります。

 

お互いの情報をインターフェースを介してやり取りするだけではなく、お互いに補完していることが見て取れます。

 

これらを衛星の統合システムあるいは衛星の総合システムと呼ぶことが多いようです。

 

大型衛星や商用衛星にはよくあるのですが、人工衛星開発側と地上局開発側では開発体制が違うことが多いのです。

 

お互いに同じ機能を持ち、実は無駄であったり、人工衛星と地上局のソフトウェアの相性が悪いこともあります。

 

人工衛星と地上局は単なるインターフェース担当を立てて進めていくことが多かったのですが、より効率的で、目的に合った、コストダウンを目標として、初期運用時の不具合を減らすなどなどを理由として人工衛星と地上局をそれぞれサブシステムとして管理する総合システムという開発方法もあります。

 

現在のように、小型衛星や超小型衛星を始め、民間業者管理の人工衛星が増える前は、人工衛星と地上局をそれぞれ別々の業者によって開発されたシステムを組み合わせたシステムの方が多かったようです。もちろん調整のためのカスタマイズは必ず行っていたようですが。

 

日本の大学で打上げている人工衛星は、人工衛星システム開発と地上局システム開発を同時に実施していることが多いです。

両方のシステムを開発していれば、お互いにかぶる機能を搭載する必要が無かったり、ソフトウェアの軽量化が可能になります。

利点もありますが、開発側と運用側の両方を担う必要があります。

 

一方で、スカパーJSAT人工衛星の開発能力のない国では地上局設備を整備して人工衛星の運用に徹しているところもあります。

 

ただ、スカパーJSATのよう衛星運用のみ、地上局特化の企業は日本のスタートアップではなかなか現れていません。

 

人工衛星と地上設備を両方開発している企業や画像データを使用した企業などが多いです。

 

おそらく理由の一つとして、電波の使用権が関わっているのでしょうが、今回は長くなったのでここまでにします。

 

参考資料

 システム技術開発調査研究19-R-3 高度なマヌーバビリティを有する地球観測監視衛星の具体化に関する調査研究報告書 2008年

https://ssl.jspacesystems.or.jp/library/archives/usef/gijyustu/pdf/19-R-3.pdf
PRAREシステムのパフォーマンス

https://earth.esa.int/workshops/ers97/papers/bedrich/

地上サービスの購入と地上システムの構築に関する考慮事項

https://www.nasa.gov/smallsat-institute/sst-soa-2020/ground-data-systems-and-mission-operations

リモート・センシングに適した人工衛星の軌道

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsass1969/24/264/24_264_10/_pdf

日本の静止気象衛星のあゆみ

https://www.data.jma.go.jp/sat_info/himawari/enkaku.html#himawari-9