リモートセンシングと鉱業/ナビゲーション
人工衛星のデータは、農業や林業、天気といった様々なことを使用されています。
人工衛星データの中で地球表面を観測装置を用いて、観測することをリモートセンシングと呼びます。リモートセンシングは人工衛星だけではなく、飛行機や気球などで観測することも言います。
リモートセンシングという表現は、そのうちに地球表面に限らず、惑星表面を観測する技術のことを指すことになるかもしれませんが。
リモートセンシングの用途は年々広がっています。
人工衛星のデータがどのように使われているか、知らない情報があれば幸いです。
mechanical-systems-sharing-ph.hatenablog.com
mechanical-systems-sharing-ph.hatenablog.com
mechanical-systems-sharing-ph.hatenablog.com
mechanical-systems-sharing-ph.hatenablog.com
mechanical-systems-sharing-ph.hatenablog.com
鉱業
【061】鉱床の抽出
地球上には4000以上の天然鉱物があります。
鉱物それぞれが独自の化学組成を持っています。
すなわち、各組成物が独自の分光反射率を持っているともいえます。
人工衛星の観測機器で、ハイパースペクトルセンサーといわれる多くスペクトルバンドを持つ場合、より多くの鉱物をマッピングする可能性があります。
地質学および鉱物の情報から、ある程度の予測できるといわれています。
例えば、1つの鉱物を発見できた場合、発見できた鉱物以外の鉱物もそれらの情報をから発見する可能性が高くなります。
【062】地球の表面の研究
地質学は、地面より下の地層や岩石を研究する学問で、生活の中で最もありふれているものの一つです。
地質学におけるリモートセンシングの使用は、岩盤、地層などのマッピングなどがあります。
マルチスペクトルスペクトルセンサーによって、地層・岩石組成に関する貴重な情報を提供し、レーダーでは表面粗さの研究にも役立っています。
【063】ウラン濃縮施設の容量測定
SAAB’s Vricon Rapid 3D Mapping Systemにて、複数の3Dの人工衛星画像を組み合わせることで3次元的な変化量の検出をします。
5つ以上の人工衛星の画像を取得し、システムを利用することで、イランのウラン濃縮施設の体積さの変化を検出することに成功したそうです。
【064】石油貯蔵用タンクのフール(屋根)を見て石油の貯蔵量の監視
石油貯蔵用のタンクは、屋根の形式により円錐形屋根(コーンルーフ)タンクと球面形屋根(ドームルーフ)タンクがあります。この屋根により、石油の蒸発を防いでします。
空からのタンクに貯蔵されている石油を監視するためには、タンクの幾何学的な形状といくつかの高空間解像度の画像だけとなります。
人工衛星画像によって、浮いている屋根の影を観測することができます。
影が多いほど、石油の埋蔵量が少ないといえます。
各石油タンクを物理的に測定することなく衛星画像を利用して監視することができます。
ナビゲーション
【065】全地球測位衛星で地球上の自分の位置を特定する
2000年5月2日、アメリカはクリントン政権の時に、GPSのSAを解除しました。
GPSは軍用に運用するシステムであるGlobal Positioning System(全地球測位システム)の略です。
民間用GPSとして一般で使用するにあたり、その測位精度を意図的に落としていました。
SA(Selective Availability、選択利便性:精度劣化措置)とは、測位精度を100mまで意図的に誤差を追加して劣化させるというもので、これを解除することになりました。
測位精度は100m程度とされていますが、実際のところ40m以内で調整されており、SAを解除することで、6m以内までの精度に上がりました。
精度の高いGPSにより、カーナビゲーションシステムや航空機、及び無人航空機システムなど新しい製品を生み出し続けています。
【066】視覚的なデータベースを提供し、地図で自分の方向を確認
オルソ画像は、焦点と周辺領域の非常に詳細な情報を提供します。
オルソ画像とは、空中画像の歪みやズレを補正し地図と合わせこんだ、垂直に映した画像のことです。
地図は常により良い情報を伝達させます。
航空写真は、読み手が自分の向きを決めるのに役立ちます。
今日では、Bing MaP、Google Map、Open Street Maps、NASAのGlobeviewなど、選択できる情報がたくさんあります。
【067】GRACE衛星による重力測定
リモートセンシングにおける重力測定は、地下の状況や地球全体の大気密度、物質の移動、地球の回転変動を調べることができます。
NASAとドイツ航空宇宙センター(DLR) によって2002年に打ち上げられた衛星、GRACE(Gravity Recovery and Climate Experiment)で15年に渡り地球の重力場を観測しました。
人工衛星は2つ打上げられ、高度500kmの極軌道を約220kmの間隔を置いて飛行し、機間の距離と速度の変化を測定するため、Kバンドのマイクロ波測距システムを用いていました。
測定周期としては、地球の重力の変化を1分毎に測定しています。
1機の衛星が重力の若干強い重力異常の領域にさしかかると、重力に引かれて後ろの衛星との距離がわずかに長くなります。
前方の衛星が重力異常の領域を通過し終わると、再び速度が遅くなり、それと同時に後ろの衛星の速度が速くなり、その後同じ地点で再び遅くなります。
【068】地球を芸術の一部として表現することだ出来る
宇宙からの地球の景色はとても芝らしい。
NASAの公開しているNASA’s 75 page collection of Earth images (NASA’s Earth as Art)からも見ることができます。
このアートコレクションは、Terra衛星、Landsat、EO-1、およびAqua衛星から取得されたものです。
この地球の芸術の傑作では、私たちの海、大気、および土地の特徴の最も興味深いパターンと幾何学のいくつかを見つけることができます。
【069】Google Earth、Bing Maps、OpenStreetMapsで地球を回転させる
Google Earthでだれもが一度、地球を回転させた経験があるのではないでしょうか?
Google Earthは、最新の衛星画像と航空画像を無料で提供させます。
どこか旅行に行く前に、ストリートビューで知ることはとても便利です。
何十年も前に、自分の家で世界中を旅行出来るなんで誰が信じたでしょうか?
参考資料
リモートセンシングとは?
https://www.restec.or.jp/knowledge/
100 Earth Shattering Remote Sensing Applications & Uses(2020/12/27)
https://gisgeography.com/remote-sensing-applications/
New Evidence Suggests Kangson Is Not a Uranium Enrichment Plant
https://www.38north.org/2020/12/kangson201217/
International Safeguards and Satellite Imagery
https://link.springer.com/book/10.1007%2F978-3-540-79132-4
DGI 2015: Saab Vricon Closely Following SOF for Vricon 3D Data Mapping System
http://www.miltechmag.com/2015/01/saab-vricon-closely-following-sof-for.html
Top 50 Applications of Remote Sensing
The North Korean Nuclear Program in Transition
https://www.38north.org/2012/04/oheinonen042612/
航法の歴史(4)SAの廃止
https://qzss.go.jp/column/column04_151208.html
https://www.enri.go.jp/~sakai/saoff.htm
NASA Worldview
https://worldview.earthdata.nasa.gov/
重力測定と小型絶対重力計の開発
国土地理院の重力測量の展望—測定技術と重力基準の将来像—
https://www.gsi.go.jp/common/000208472.pdf
GRACE
http://www2.csr.utexas.edu/grace/
NASA’s Earth as Art