宇宙業界に関わる最も早い方法
宇宙に関わる手段としては、宇宙関連の企業に勤め、宇宙部門に配属されるということが最も分かりやすい関わり方だと思います。
宇宙関連の企業ではなくとも、宇宙航空研究開発機構(JAXA)に職員として所属したり、宇宙を仕事にすることがすぐに思いつくのではないでしょうか。
主に浮かぶところが開発メーカーとなるのですが、ロケットや人工衛星を製造していなくても、部品を生産している部品メーカーも数多くあります。
すぐに思いつく宇宙業界といわれる企業群だと思います。
人工衛星の開発や運用に使用するソフトウェアの開発や解析業務、画像データの提供や画像データ解析・分析を実施する会社もあります。
ロケットや人工衛星に隠れがちですが、地上局に関わるアンテナ製造やシステムを製造している会社もあります。
さらには、機械業界や電機業界、メーカー関係ではおなじみのメーカー同士を繋ぐ商社も忘れてはいけません。
これらの企業に勤める以外にも、ニュースサイトやブログに情報を発信するという関わり方もあります。
しかし、宇宙機器を作るだけの技術もなければ、勤めている企業では宇宙業界に関わっていない。記事を書くだけの時間やアイディアがでてこない。
情報を収集してもまとめて発信するだけの労力を掛けたくない、そんな方にまだまだ手段はあります。
1つは、クラウドファンディングという手段で支援するという手もあります。
もう1つは、古典的ではありますが日本ではまだなじみの少ない株主という手段で、宇宙関連企業のオーナーとなり、宇宙業界に関わってみるという手段です。
今回は、株主(オーナー)という手段で宇宙業界に関わる際に、世界でどのような宇宙関連企業がうごめいているのか上げていきたいと思います。
株式市場から見る宇宙関連事業の主要銘柄
思いついた上場の企業を上げていくのもいいのですが、株式銘柄を集めた投資信託(ファンド)がありますので、2020年6月時点での情報を引き出していきます。
ファンドの紹介順は順不同です。
宇宙関連ファンド
ニッセイ宇宙関連グローバル株式ファンド【愛称:スペース革命】
https://www.nam.co.jp/fundinfo/nukgkf2_a/main.html
- コンステレーション・ソフトウェア:流体解析ソフトウェアとサービスを提供する国際的なソフトウェア・プロバイダー。
- マイクロソフト:世界最大のソフトウェアメーカー。将来的な衛星サービスの提供。
- サーモ・フィッシャー・サイエンティフィック:総合科学サービス企業。
- SBAコミュニケーションズ:不動産投資・管理会社。
- アメリカン・タワー:不動産投資・管理会社。
- IHSマークイット:情報のリーディングプロバイダー。
- ハネウェル・インターナショナル:テクノロジーおよび製造分野の複合企業。
- エアープロダクツ・アンド・ケミカルズ:世界有数の工業用ガス企業。
- モトローラ・ソリューションズ:通信機器メーカー。
- アイデックス:世界中のニッチ市場にサービスを提供するアプリケーションソリューションプロバイダー。
- サフラン:航空宇宙に関する複合企業体。
- トランスダイム・グループ:航空機のアフターサービス用の幅広い製品を供給するメーカー。
SMT MIRAIndex 宇宙
https://www.smtam.jp/fund/detail/_id_510175/
- ロッキード・マーチン:防衛会社。
- L3ハリス・テクノロジーズ:技術会社。
- アメテック:グローバルな電気計器・電子機械装置メーカー。
- レイドス・ホールディングス:科学、エンジニアリング、システム統合、技術分野のサービスとソリューション。
- ノースロップ・グラマン:防衛会社。
- TEコネクティビティ:電子部品メーカー。
- テレダイン・テクノロジーズ:電子・通信機器メーカー。
- ハネウェルインターナショナル:テクノロジー会社。
- BAEシステムズ:軍需企業。
- トランスダイム・グループ:航空部品メーカーの持株会社。
- ガーミン:電子機器メーカー。
eMAXIS Neo 宇宙開発
https://emaxis.jp/fund/253299.html
- マクサ・テクノロジーズ:情報提供会社。
- ムーグ:精密動作制御部品およびシステムを製造。
- ハイコ:航空部品・電子機器メーカー。
- デュコマン:航空部品メーカー。
- ボーイング:航空機メーカー。
- テレダイン・テクノロジーズ:電子・通信機器メーカー。
- レイセオン・テクノロジーズ:テクノロジー会社。
- ハネウェルインターナショナル:テクノロジー会社。
- ノースロップ・グラマン:航空機メーカー。
- CACIインターナショナル:シミュレーション技術企業。
- ロッキード・マーティン:航空機メーカー。
- エアロジェット・ロケットダイン・ホールディングス:航空宇宙・防衛製品とシステムのメーカー
- マーキュリー・システムズ:コンピュータ・システムメーカー。
- ボール:容器メーカー。
- ユナイテッド・テクノロジーズ:航空機関連機器メーカー。
グローバル・スペース株式ファンド
https://www.nikkoam.com/products/detail/644404/
- イリジウム・コミュニケーションズ:衛星通信会社。
- エアロバイロメント:小型無人航空機メーカー。
- プロトラブズ:3D印刷などによるラピッドプロトタイピング(高速試作)の企業。
- スプランク:機械データの収集・分析を行うソフトウェア製造メーカー。
- トリンブル:計測機器メーカー。
- ストラタシス:3Dプリンター製造会社。
- ザイリンクス:FPGAを中心とした半導体企業。
- ロッキード・マーチン:航空宇宙事業。
- アマゾン・ドット・コム:アメリカのオンライン小売会社。
- オートデスク:CAD(計算機援用設計)、3Dプリンター向けにソフトウェア企業。
東京海上・宇宙関連株式ファンド
https://www.tokiomarineam.co.jp/fund/635082.html
- ヴァージン・ギャラクティック・ホールディングス:宇宙旅行ベンチャー。
- L3ハリス・テクノロジーズ:技術会社。
- キーサイト・テクノロジーズ:電気・電子計測機器メーカー
- テレダイン・テクノロジーズ:電子・通信機器メーカー。
- スプリント・コミュニケーションズ:通信サービス。
- ジェイコブズ・エンジニアリング・グループ:国際的な技術専門サービスおよびコンサルティング会社
- スプランク:機械データの収集・分析を行うソフトウェア製造メーカー。
- アメリカン・タワー:不動産投資・管理会社。
- レイドス・ホールディングス:科学、エンジニアリング、システム統合、技術分野のサービスとソリューション。
- イリジウム・コミュニケーションズ:衛星通信会社。
共通する銘柄
- L3ハリス・テクノロジーズ
- アメリカン・タワー
- イリジウム・コミュニケーションズ
- スプランク
- テレダイン・テクノロジーズ
- ノースロップ・グラマン
- ハネウェル・インターナショナル
- レイドス・ホールディングス
共通する銘柄を上げてみましたが、個別でどのように宇宙業界に関わっているのか、調べてブログで紹介していくのもいいかもしれません。
ただ、2020年6月時点で、上位にロッキード・マーチンやボーイングが複数のファンドで挙げられていないのには驚きですね。
衛星システムメーカーよりも、各部品や電子機器、ユーザーへの情報提供分析、ソフトウェアといった部門の方が伸びると予想されているのですね。
小型衛星の出現により衛星システムメーカーが複数増えたことで、部品や開発、インテリジェンス側が盛り上がると予想されているのかもしれません。
日本の会社がなく、海外の会社が多い
調べていてなんですが、日本の会社の銘柄が上がってこないのですよね。
今回は公開されているレポートから比率の高い10社前後を上げています。
日本株において、少なくともTOP10位の比率になれる銘柄がないということですね。
宇宙業界の需要が高まっているのですが、日本で上場している企業の中では業界の盛り上がりを実感できる銘柄は難しそうです。
日本の場合は、宇宙以外の他の事業の方が割合が大きいことが多いため、株価の影響を受けることが少ないのかもしれません。
ただ、市場規模の大きさが一番大きいのかもしれませんけど。
上記に上げたWEBサイトを確認するだけでも、アナリストから見た宇宙業界の分析を知ることができますので、興味がある方は一読してみてください。
最後に、結局、株式の購入の有無は自己責任ですので、ご注意ください。