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人工衛星の設計・製造・管理をしていた宇宙のシステム・機械設計者が人工衛星の機械システムや宇宙ブログ的なこと、そして、横道に反れたことを覚え書き程度に残していく設計技術者や管理者、営業向けブログ

初心者から一歩先へ!宇宙機の振動音響試験の考え方 | Lessons Learned【機械設計者向け】

宇宙開発は難しいことをしていると思っていませんか?

一見難しいように思えますが、理由を知れば、開発者が必要なことをシンプル化して試験をしています。

 

Lessons Learnedでは宇宙業界という技術力の高いエンジニアである人たちでも盲点となり起きてしまった失敗事例や工夫してうまくいった成功事例を紹介し、宇宙業界関係なく他の製品開発や運用にも応用できそうなものを紹介していきます。

 

さて、今回記事では機械設計の視点で、どのように開発品に対して機械環境に対する検証を行い、品質を保証していくのかをまとめています。

一言でいうと、音響試験やランダム振動試験の目的ですね。

正弦波振動試験とはまた目的が変わるので注意というところですかね。

 

ただただ、振動レベルをなぞり、試験をするだけではなく、実施する理由を知り条件付けすることで、複雑化する製品開発に対しても適切な振動条件を負荷し、高い信頼性があるといえる製品はどのように考えて試験をしているのか掴めることができます。

 

今回は単純に過去の振動試験条件を考えなくなぞっていた新人設計者から、自ら考え振動試験条件を決めていく中級設計者に向けた話になっていきます。

 

目次

振動音響試験でわかるもの

振動音響試験は、宇宙機が打ち上るまでに製造やシステムインテグレーション、組立及び宇宙空間で発生する可能性のある振動や衝撃に対して、製品の信頼性を評価する試験です。

評価の理由

評価の内容は、主に構造負荷や構造疲労による破損のほかに、構造的に弱いサブシステム、コンポーネントの性能低下や機能喪失を洗い出します。

試験を行うことで構造的なリスクを低減させるのが最終的な目的となります。


NASAゴダード宇宙飛行センターの振動音響試験のプログラムでは、宇宙機を搭載したロケットの打上げと同じレベルの音響試験、並びに全てのコンポーネントに対してランダム振動試験を実施しています。一方、ランダム振動試験では宇宙機に掛かる振動負荷を模擬します。

ランダム振動試験と音響試験

宇宙機が小さい場合は軽いために、振動を吸収する構造要素が少なく、振動が大きくなる傾向にあります。

 

ランダム振動試験は、音響試験よりもランダム振動の方が強い振動である(負荷条件を包括して高い)場合、音響試験を実施しないと判断することもあります。

試験対象

NASAゴダード宇宙飛行センターの検証プログラムで振動試験を供する対象は、宇宙に打ち上げる実機、あるいはプロトフライトモデルで試験を行います。

 

プロトフライトモデルは打ち上げる実機ではなく、一部試験用の構造を利用し、実際の打ち上げでは実機に取り換えたりするモデルのことを指すことが多いです。開発組織によって解釈が微妙に変わります。

 

プロトフライトモデルによる試験を実施する理由は、打上げ実績がなく新規設計の構造体であったり、構造としては同じではあるが宇宙用のコーティングがされていない場合や試験の期日までに間に合わないなどの理由で行います。

 

宇宙機は予算の関係や探査機の場合は軌道が大きく影響され打ち上げスケジュールに合わせられるよう、あるいは製造コスト削減としても利用されることが多いです。

試験レベル

宇宙機の試験は、認定試験レベルと呼ばれる基準があります。

認定試験は、設計の検証とされ、通常のロケット振動環境よりも厳しい条件で実施します。


認定試験で設計の検証が完了した場合、次の段階として受入試験があります。

 

受入試験は、ロケット振動を含めた発生する可能性のある機械負荷環境に晒されたときに破損あるいは構造上の組立ミスにより機能不全とならない仕上がり(ワークマンシップ)を検証します。

受入試験は、その目的から認定試験よりレベルが弱い条件となります。

 

認定試験が負荷された開発物は、機械疲労が蓄積されているため、多くは実機として打ち上げず、新たに実機用に製造し、受入試験を行います。

 

ただし例外があり、認定試験を実施しているが特定の要件を満たすことで実機として打ち上げられる場合があります。それがプロトフライトモデルとよばれる開発物となります。

この場合、認定試験と区別するためにプロトフライト認定試験あるいはプロトフライト試験と呼ぶこともあります


プロトフライト試験の特定の要件の一つに、(試験を行う組織によって)試験レベルが変わります。

NASAゴダード宇宙飛行センターの基準では認定レベルでの試験を実施します。

 

プロトフライト試験の振動音響レベルは想定するロケットの最大飛行振動レベルに3dB(1.41倍)を加えます。

ランダム振動試験のレベルでは、振動音響レベルに加えて、宇宙機の構造としての振動の伝達率も考慮して決定されます。

 

ちなみに、打上げ時の音響環境はいわば音圧のことで実機を大きく揺らせます。ランダム振動環境以上に各構造体にダイレクトに衝撃を与えます。

音響振動は過度現象(時間経過)や他の物体を通した振動も伝わっていきます。

 

振動条件の考慮事項として例えば、ロケット打上げ時に発生するねじれ振動やモータによる振動、メインエンジンをオフした際に発生するMECOやポゴ効果も、包括できるように試験条件を考えることになります。

 

また、周回衛星ではあまりありませんが、探査機(例えば、はやぶさ)のようにミッション中に機体が振動に曝される場合や太陽光電池セルの展開パドル時の揺れなど、追加の振動試験(正弦波振動含む)が必要となります。

 

ただ、構造的にギリギリを責めなければ、それこそ試験条件を高く見積もり、試験しておけば、多くの打ち上げロケットに対応できるので全体打ち上げスケジュールを考えるのが楽にはなります。振動レベルが低いロケットに対してはマージンとして安心材料にはなります。

打上げロケットの対応数を上げるために、やや高めの振動条件にするのは選択肢としては十分に有効といえます。

 

ここまでが概要ですが、各項分けして説明していきましょう。

 

ここでの宇宙機とはすべてのコンポーネント、サブシステム、およびそれらを一つにまとめた構造体が打上げ時(放出時)と同じコンフィギュレーションの状態にあることを言います。

いわゆる製品出荷前の最終形態のことですね。

打上げ時に宇宙機の電源や通信機、制御機器がONされていれば同様にONとなり、ロケットと締結しているインターフェースもロケットと同じあるいは同等の状態を模擬した締結方式にします。

宇宙機の(システム)音響試験

宇宙機の(システム)音響試験は、ロケットによる打上げ時の音響環境に耐える能力を検証します。

 

試験の仕様は宇宙機を搭載するロケットに依存し、ケースバイケースです。

 

全てのロケットが同じ規格、同じ思想もと製造され、打ち上げ場所により搭載されるエンジンや燃料量に変わりがなければ、楽ではあるのですが、国も組織も違うため現状受け入れるしかないです。

音響試験の制御

データを取得する加速度センサーのポイントで均一な音響環境が維持でき、指定された条件に最低でも+3dB(1.41倍)分を発生させることが可能な音響設備を有している必要があります。

日本では残念ながらかなり設備が限られています。

 

更には音圧レベルはー3diB(0.71倍)の解像度で制御し、制御条件は各周波数帯に対して振動音響レベルをリアルタイムで平均化できる4つ以上の集音機が必要になります。

リアルタイムの平均化が難しい場合は、音響の制御に最も適した試験対象の設置位置を確認しておく必要があります。

試験のコンフィグレーションの確立に時間が取られるので、その分も計画に入れておくことを推奨します。

宇宙機の(システム)ランダム振動試験

宇宙機の(システム)ランダム振動試験は、ロケットによる打上げ時の機会振動環境に耐える能力を検証します。

 

小さな宇宙機あるいはコンポーネントやサブシステム(<450kg)が対象なります。

ただ、大きな宇宙機コンポーネントでもケースバイケースで試験を実施することもあります。

 

試験条件は、搭載されるロケットと結合される部分のインターフェース(PAFやライトバンドといった取付金具)に対して想定される最大のランダム振動レベルを負荷させます。

 

振動を負荷させても、想定する振動環境に達しない場合、追試験を行ったり、振動時間が長い場合は、正弦波振動試験を追加して足りない検証を補っています。

ランダム振動試験の制御

プロトフライトモデルあるいはプロトフライトモデルを搭載した宇宙機の実機は、信頼性や品質を確認するためにランダム振動試験を実施しています。

 

試験条件はロケット打上げ時に負荷されることが想定される最大振動レベルに3dB(1.41倍)を加えたレベルになります。

 

ランダム振動試験は実際に打ち上げる宇宙機の重量が低(<450kg)から中程度(450kg〜2250kg)を対象としています。

 

振動試験の周波数帯は通常の振動試験機ではカバーしていないこともある20〜20,000Hzとなります。ただし高周波数帯はノイズが多いため傾向しか見れません。

 

中程度(450kg〜2250kg)のサイズの宇宙機の場合、試験ではロケット打上げ環境時に負荷される200Hz未満の周波数帯域の影響を確認することが主目的となります。

 

低周波数域を確認する理由は、軽量物の方が低周波数帯域で振動されることから、ロケットの周波数帯域に干渉する可能性があります。

 

干渉してしまった場合は対象が共振により大きく振動し構造体が自壊する可能性もあります。

そうならないためにシミュレーションや構造試験モデルで確認して、危険な周波数帯を避ける設計を行います。

 

振動はX,Y,Z軸の直交軸で振動され、制御用の加速度センサーで、PSD(Power Spectral Density Function、パワースペクトル密度関数)が試験条件の全周波数帯域で±3dB以内に維持され、全体のRMS(Root Mean Square、実効値)が±10%以内になるようにします。

振動試験機自体が丈夫であれば、ロケットの振動レベルを模擬可能な3軸の同時に振動可能な試験機で一度に試験を完了させることも先々できるかもしれません。

試験自体は1度の試験で完了できたとして、複合要素が多くて解析・分析により多くの時間がかかることは採用前に考慮しておく項目になります。

 

一方で、宇宙機の実機レベルでランダム振動試験が実施できない、あるいは組み上げた状態では十分な振動レベルを負荷できないことがあります。

 

その場合は、打上げ時の宇宙機よりも分解した構成であるサブシステムやコンポーネント試験を実施することも検討していく必要があります。

 

もちろん分解せずに限定的な条件での試験(追試験)を行う可能性はあります。

 

追試験を実施する場合、実際に宇宙に打ち上げる実機(フライトモデル)を利用して、軌道上に放出されるまでに負荷されるロケット振動レベルとその時間も考慮して試験条件を決定します。

サブシステムの振動音響試験

設計検証において試験が不要である識別がなければ、サブシステムはランダム振動試験を実施する必要があります。

 

試験不要と識別される理由として、システムでの振動試験やコンポーネントでの振動試験の方が条件が厳しいため、サブシステム外で検証および条件で問題ないと判断しているのではないでしょうか。

 

振動試験条件は搭載されるロケットや接続部分のインタフェース条件で決定されます。

振動レベルは振動が伝達されるロケットとの結合部分に対して想定されるロケット振動レベルの+3dBと同等で評価する必要があります。

 

逆に、試験を実施する理由として、サブシステムが振動や音響環境において感度が高い(環境負荷により破損する可能性が高い)場合、あるいは持続的な周期的振動など、想定されるミッション環境を模擬するために、複雑な条件での振動試験を実施することもあります。

いったんシステムに組み込んでしまうと、作業の取り回しや開発状況、質量やサイズの条件で設備側の問題で試験機に搭載できない場合に分解してサブシステムまたはコンポーネントレベルでの試験を検討します。

 

コンポーネント振動音響試験

コンポーネントの振動音響試験は、設計および製造上のワークマンシップ、並びにスクリーニングのために、X,Y,Z軸の直交軸でランダムな振動試験を実施します。

 

さらに、コンポーネントが音響環境に特に敏感な場合は、音響試験を実施するか検討する必要があります。

コンポーネントのランダム振動試験

コンポーネントにおけるランダム振動試験では、X,Y,Z軸の直交軸にそれぞれ1分間のランダム振動を負荷する必要があります。

 

コンポーネントのランダム振動は、以前のサブシステムまたは組み上げた宇宙機の試験時に、該当するコンポーネントに取付けたポイントで測定されている計測値を元に出力します。

 

計測値が利用できない場合の出力は、機械的に近い構造のコンポーネントを参考に数値的に算出されます。

 

期待される出力に対しての知見がない場合は、一般に公開されているロケットのユーザーズマニュアルや宇宙機関の標準資料一般化された振動試験仕様を使用していきます。

 

コンポーネントの場合は、精巧な光学部品、センサー検出器などが含まれている場合、特定の周波数帯域で損傷する可能性をシステムやサブシステムの時より注意しておく必要があります。

システムやサブシステムでは、細かい範囲をコンポーネント側で保証しているという思想があるため、注意から抜けていることがあり、コンポーネントで十分に評価しなければなりません。

 

可能であれば、機密性の低い部品の機械試験に対しては、ノッキングなどの手段で出力を低減させずに試験にかけておく必要があります。

 

非常に(サイズ、重量の)大きなコンポーネントの場合、振動試験の出力が内部機器に負荷される出力が不足する場合、条件を変更したランダム振動試験を追加で実施するか、音響試験を代わりに実施する必要があります。

 

音響モード、振動モードともに不十分な結果を示している場合、より小さい構造体で試験に供することも考えなければいけません。

 

振動試験をしているから大丈夫ではなく、評価できているかという視点で見ていかなければいけません。

コンポーネントの音響試験

コンポーネントに対しても音響試験を行う場合もありますが、実際のところランダム振動試験条件が音響試験条件より厳しいために、包括していると判断し、実施しないコンポーネントが多いです。

追加の振動試験

ミッション中に想定されるすべての振動に対して構造上問題ないことを確認するために、追加の振動試験を実施するか検討することもあります。

 

追加の振動試験としては、周期的な振動を模擬するために正弦波スイープなどしています。

疲労寿命に関する考慮事項

試験に供する試験機と打ち上げる実機が同一である(ことの多い)プロトフライトモデルの場合、構造体に対する寿命を確認する信頼性試験が実施できないことがあります。

 

構造体の信頼性を考慮して、特定の構造体の寿命試験に実証のための試験条件を変更します。

 

具体的な条件として、振動音響試験に供する場合は、打上げに供する実機がミッション中に経験する寿命を考慮して試験時間を延長します。

プロトフライト試験に供する時間は、信頼性係数を求めるため、実機と比べて少なくとも4倍程度の時間としています。

同型の構造体による再試験

追加試験はミッション内容に応じて追加の負荷を決定します。

この追加試験の主な目的は、構造体の仕上がりを検証し、構造体の欠陥が発生しないことを確認します。

 

組上げた後に、分解していたり、振動レベルなどの不足が「なかった」場合、再試験は不要です。

それだけではなく、保管の際に最後の試験からの経過時間を考慮してきます。保管時間が長い場合、外的要因により構造的に認識できない疑惑が発生することに対する安心材料のためです。

 

やり直しが広範囲の場合は、より包括的な試験条件を検討する必要があります。

受入試験

過去に同型の構造体で試験が実施され問題ないとされた構造体は、受入検査のために想定されるミッション時に発生する最大出力を1分間負荷させます。

 

組立済みの宇宙機の場合は音響試験が実施し、3つの軸でランダム振動試験が負荷されます。サブシステムレベルでは、ミッション固有の要件に応じて振動音響試験を実施します。

 

これはいわゆる完成前の最終出荷前試験という認識で、設計開発の検証ではないことから、強い負荷を与えることは無く製品保証のために実施される試験です。

パフォーマンス監視

各振動音響試験の前後に、電気通信試験を検査し、機能試験をする必要があります。

これは機械的な影響と電気回路や基板上も問題ないことを評価するために必要です。

 

また、ロケット打上げ時の条件がホットロンチの場合、電源が投入され検証します。

 

組立後の宇宙機は、音響モードと構造体の結合部に応じて、振動音響環境に大きく応答する可能性があります。

 

ボルト締結部分が少なく、表面積が大きく、質量負荷が小さく、軽く補強された薄いパネル構造体の場合は、直接的な音響モードの影響を最も受けやすくなっています。

 

トラス構造は、剛性が比較的高く、表面積が小さいため、直接的な音響モードの影響を受けにくくなっています。

ただし、トラス構造が音響的に応答が大きくなるパネル構造に機械的に結合されている場合、音響的に影響されトラスタイプの構造でも応答が大きくなる場合があります。

 

打ち上げ時の音響環境が主な振動源となります。

ただし、他の過渡現象や振動源が構造体への問題を引き起こす可能性があります。

 

振動源は、ロケットによって与えられることが多く、ねじれ振動、ペイロード上の推進機器によって発生する振動、およびMECOとポゴ効果による持続的な振動も含まれています。

 

終わりに

今回はトップダウンで全体システムレベル、サブシステムレベル、コンポーネントレベルと段階的に見てきました。

 

実際の試験では、試験の実施有無の検討はこの順序で実施しますが、実際の試験ではコンポーネントレベルから試験を進めていきます。

 

試験も開発レベル、製品保証レベルに大きく分けられ、ランダム振動試験の方が厳しければ音響試験を実施しないこともあります。

 

忘れがちですが、音響試験は伝達というより音圧による影響を評価することから、各具材に直接負荷がかかり脆い素材なので評価することも検討に上げておく必要があります。

 

宇宙機のプロジェクトチームレベルでは、組み上げた実機に負荷を繰り返し与えたくないため、コンポーネントレベルにより厳しい試験条件を要求することが多いです。

 

厳しい試験条件であればあるほど、一番の目的であるロケット振動に対して優位に立つことができるからです。

 

一方で、製造側は負荷を与えることによる蓄積で故障するリスクから、試験条件を低く抑えることが多いため、調整が必要になっていきます。

 

ロケットはその種類や打ち上げ場所などにより振動環境が大きく変わります。

厳しい試験条件であればあるほど、使用できるロケットの種類が増えていきます。

もう打ち上げるロケットが決まっているからと言って振動試験の条件を制限してしまうことは、それだけ今後の打ち上げ計画にも制限を持たせてしまうからです。

 

現存するロケットのうちに打ち上げられるロケットを調査し、その振動試験条件を調べておくことは必要になっていくでしょうね。

 


 

参考サイト

NASA Lessons Learned

https://www.nasa.gov/offices/oce/functions/lessons/index.html

NASA Lessons Learned Steering Committee(LLSC)

https://llis.nasa.gov/

Vibroacoustic Qualification Testing of Payloads, Subsystems, and Components

https://llis.nasa.gov/lesson/817