往時宇宙飛翔物体 システム機械設計屋の彼是

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人工衛星の設計・製造・管理をしていた宇宙のシステム・機械設計者が人工衛星の機械システムや宇宙ブログ的なこと、そして、横道に反れたことを覚え書き程度に残していく設計技術者や管理者、営業向けブログ

宇宙広告の時代!?ペプシコーラの広告が空に映し出される時が来た【宇宙機と飲料水】

宇宙の看板

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2019年1月より夜空に巨大なディスプレイを作り、世界中から見える画面で広告を打ち出そうという計画が公開されました。

 

実行するのはロシアのスタートアップ企業である「StartRocket」です。

2019年4月には2大コーラ会社の一つであるペプシコ(PepsiCo)が名乗りを上げています。正確にはペプシコのロシアの子会社ではありますが。

vimeo.com

CubeSat(数十cm、数kg級人工衛星)を連隊して飛行し、ディスプレイとなる面(帆)を地上に向けて広告を流す計画のようです。

 

日の出や日没のタイミングで太陽光を反射させてメッセージを作成するというものです。

 

実現性についてはともかく、現在、ロシア子会社の方では連携への同意が取れているといいます。

アメリカにある本部では「StartRocket」が実証実験のための研究に入っていることは理解しているのですが、2019年04月15日の時点では商業利用に至る予定はないと発言しています。

 

 

「StartRocket」もまだまだ資金調達に取り組んでいる最中です。

生産コストが15,000万ドル以上と予想され、広告は8時間で約20万ドルかかるようです。(2019年4月ごろ)

将来的には、スポーツイベントや商品広告にも使用されることを考えているようです。

 

2021年にCubeSatの連隊飛行を成し、2021年中に宙の広告を表示する計画のようです。

高度は400km~500kmに打上げられ、3~4つのメッセージや画像が配信可能としています。

 

 

しかし、スペースリンク衛星が多量に打上げられた時と同じように、公開された2019年1月から各国の天文学会から抗議が上がっているそうです。もちろん、スペースデブリや電波障害としての問題も上がってくるでしょう。

 

 

この宙を広告とするという考え方は、1990年代のアメリカのスタートアップ企業である「Space Marketing Inc.」が提案し、多くの反対により実行に至ることはありませんでした。

 

アメリカの連邦法では企業が今回のような人間の目で見える大きさでの広告を出すことを制限しています。

見るために、双眼鏡や望遠鏡などの装置を介してなら問題ないという範囲にとどめています。ロケットや宇宙機の側面にロゴを配置することに関しては禁止していないようです。

 

もちろん、アメリカで製造され商業的に打上げられるロケットや宇宙機を使用した場合にのみ適用されるそうです。

 

 

ちなみに、ペプシコカ・コーラは1985年にスペースシャトルのチャレンジャー号にてコーラを宇宙空間に持ち運んでいます。どちらも冷却や重力の検討不足らしく、失敗していたようです。

その後も1995年にスペースシャトルディスカバリーで改良して打ち上げられていました。

 

どちらにせよ、通常の宇宙ステーションでの飲み物としては採用されなかったようですが。

 

参考文献

The Orbital Display by StartRocket

https://startrocket.me/

 

Pepsi drops plans to use orbital billboard

https://spacenews.com/pepsi-drops-plans-to-use-orbital-billboard/

 

Row erupts over Russian plan for 'space billboards' that will use tiny satellites to light up the sky with ads

https://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-6653137/Space-invaders-celestial-billboards-spark-debate-owns-sky.html

 

A Russian startup wants to launch tiny satellites into low-Earth orbit that’ll illuminate advertisements in the night sky

Russian startup wants to launch satellites that’ll show ads in the sky - Business Insider

 

Pepsi considers using satellites to project advertising in night sky

https://www.nzherald.co.nz/business/news/article.cfm?c_id=3&objectid=12223282

 

Space advertising - Wikipedia

 

コーラ戦争 - Wikipedia

 

A Soda Company’s Long Obsession With Outer Space

https://www.theatlantic.com/science/archive/2019/04/pepsi-advertisement-space/587608/

 

Pepsi Plans to Project a Giant Ad in the Night Sky Using Cubesats

https://futurism.com/pepsi-orbital-billboard-night-sky

 

宇宙空間を利用した広告が現実になろうとしている

https://space-journal.jp/advertisement/31

 

Space Marketing Inc.

https://www.spacemarketing.co.uk/

 

単純が難しい!人工衛星の白と黒の配色から見る熱バランスの考え方【宇宙機とデータベース】

黒と白の役割

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Credits: NASA

https://images.nasa.gov/details-KSC-08pd2979

 

人工衛星が白かったり黒かったりする理由がちゃんと存在します。

 

白は明るかったり、綺麗そうに見えるから。

黒は重く見え、高級そうに見えるから。

 

決してそのようなイメージ戦略で色を付けているわけではないのです。

 

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ハニカム構造はあらゆるところに使われている【設計と構造】

ハニカム構造の使用実例をまとめてみました

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以前、ハニカム構造の歴史をまとめました。

mechanical-systems-sharing-ph.hatenablog.com

 

まとめたのですが、まとめるのに時間がかかり息切れしたので、今回は使用されているところをまとめました。

 

[目次]

 

そもそも、ハニカム構造(honeycomb structure)の材料は、中空の六角形あるいは六角柱を並べた構造です。

 

紀元前から考案されているハニカム構造ですが、最初の図にある通り、ハチの巣がこの形状をしているから名前が付けられたとされています。

 

古くは建築に使用されていますが、全面の板よりも六角形の柱を組み合わせた方が軽量となります。

 

三角や四角より受けた力が分散されるために高い剛性を持っています。

受ける方向にもよりますが力が分散する形状と中空を挟んだ空間により衝撃吸収できます。

 

中空であることから、熱が空気(あるいは真空)を挟むことで断熱効果を生みます。

同様に音響を低減でき、防音効果を生みます。

 

 

ハニカムサンドイッチ構造は、ハニカム構造を持つ素材(アルミ、紙、樹脂等)の六角柱の柱方向に(大抵は)薄い板(アルミ、紙、樹脂、CFRP等)を挟むことで、通常のべニア板のような合板構造より、比較的に軽量で高剛性の層状構造を作り出します。

 

おそらく最も身近で有名なのは、航空機素材ではなく段ボールだと思います。

ただ、段ボールでも使われているというだけで、段ボールのメインはアイソグリッド構造と呼ばれる三角形のものが占めています。

 

ざっと実例を上げてみます。

末尾に参考にしたサイトを載せています。

 

ハニカム構造の実例

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Credits: NASA

https://images.nasa.gov/details-KSC-02pd1739

 

航空機
  • 主翼、動翼
  • 機内インテリア
  • エンジンナセル
  • ヘリコプターの胴体
  • ヘリコプターのローターブレード

宇宙機・ミサイル

 

通信電波
  • レドーム
  • パラボラアンテナアックアップパネル
電車関連
  • 鉄道車両、新幹線の乗車ドア
  • 落下防止ホームドア
自動車
  • 自動車内装パネル
  • 衝撃試験用吸収材/バリア
  • 軍用車両筐体
  • 排ガス浄化触媒

 

輸送機器
  • 船舶用内壁
  • エレベータパネル
  • 精密機械輸送用コンテナ
  • 温度管理コンテナ
建築物、家具
  • 木製机
  • 襖(ふすま)
  • 外壁パネル
  • 透光パネル
  • 玄関ドア
  • 防音ドア
  • 建築デザイン
  • オープンショーケース
  • ゲルクッション
  • マットレス
  • デザインビル
  • 建築制振用ダンパ
  • 断熱、防音スクリーン

家電
  • 空気洗浄機、エアコン、コピー機用脱臭フィルタ
  • スピーカー箱、振動板
スポーツ用品
梱包材
  • 段ボール
  • 紙パレット
その他
  • ミツバチ巣箱
  • コンピュータのファンのブレード保護カバー
  • 風車のプロペラ
  • シューズの靴底

 

 

おまけ

ハニカム構造を使用した材料ではないのですが、ハニカムの形状を利用することで、次のような場面でも使用されているので参考までに紹介します。

 

化学屋としては、カーボンナノチューブをはじめ、ベンゼン環あるいは芳香族化合物を思い出します。

 

CFRP炭素繊維強化プラスチックの略称であり、炭素構造も六角形の集まりが構造的に安定となります。

 

自然界としても六角形は強固で安定化する代名詞でもあります。

 

おまけその2
そのほかの情報mechanical-systems-sharing-ph.hatenablog.com

 

mechanical-systems-sharing-ph.hatenablog.com

 

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参照サイト

en.wikipedia.org

ja.wikipedia.org

kasyu-kogyo.com

www.snfcore.co.jp

 

www.showa-aircraft.co.jp

nk-al.co.jp

www.plascore.com

 

www.toraytac.com

en.wikipedia.org

www.nasa.gov

search.rakuten.co.jp

www.amazon.co.jp

wired.jp

www.khi.co.jp

https://www.cataler.co.jp/product/car.php

www.rikujyokyogi.co.jp

www.kajima.co.jp

https://www.kajima.co.jp/tech/housing/technology/t1/chukousou/index.html#01_2

www.nasa.gov

ja.sciencenetnews.com

https://www.obayashi.co.jp/solution_technology/detail/tech_d041.html

rf-rdt.co.jp

http://www.skr.mlit.go.jp/yongi/singijyutu/chou/0502c01/c01.html

www.okumuragumi.co.jp

https://www.okumuragumi.co.jp/technology/engineering/shield/

赤外光学観測機器を冷やして性能を上げろ!!【検出器と温度、熱雑音】

カメラを冷やしたことはあるでしょうか?

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宇宙に使用される観測機器の中には冷却機が含まれていることがあります。

 

宇宙の温度はマイナス270度と言われています。

これはマイクロ波による宇宙電波雑音の観測によって明らかになったのですが、宇宙がこれほどまで寒いのに、なぜ冷却機が必要なのでしょうか。

 

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バランスが大事!人工衛星で重心を測定する理由【人工衛星とロケットのユーザーインタフェース関連】

重心が必要になってくる理由

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Credits: NASA

https://images.nasa.gov/details-VAFB-20180614-PH_AMT01_0015

重心と言われて何を思い浮かべるでしょうか。

 

ものを持つときに、重心が偏っている、持ちにくい、運びにくいという経験をしたことがあると思います。

 

人工衛星でもそれは変わりません。

 

運送のハンドリングが良ければ、事故にあう可能性が少なく、綺麗に人工衛星を運び出すことができます。

 

もちろん、それだけではありません。

 

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高精度観測機器を取り付けるときの公差設計の悩み【少数生産品、機械設計と時々宇宙機コンポーネント】

公差設計と設計サイクル

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Credits: NASA

https://images.nasa.gov/details-KSC-2013-2351

 

近年では短いサイクルでの設計開発が加速しています。

 

そのため公差設計が既存製品の公差であったり、JIS規格にある寸法公差や幾何公差をそのまま流用していることが多いのです。

 

既存製品の流用やJIS規格は、上限・下限を締めておくことには有用であるが、こと新規要素や新規設計が入ったときに、対応できるかが問題となります。

 

公差設計を忘れていると、次世代、次々世代の製品での不具合(取付不可、性能未達等)の可能性を高くし、ノウハウとしての蓄積がなければ、それだけの設計コストがかかります。

 

宇宙業界では年単位での製造になることが多く、実績重視な世界でもあるため、設計変更に心理的にも工程的にも障壁があります。

さらには部品や製品の設計や加工を外注しているため、ノウハウの蓄積や継承がシビアな状況になるのです。

 

使用する機器はすべて日本製というわけではなく、海外からの購入もあります。

宇宙品質といえど、主にトレーサビリティ管理がされているだけであり、公差設計で仕上がった製品の品質を管理しているだけで、公差設計の質を確保しているわけではないのです。

 

公差設計(公差解析)は部品の精度に関わってきます。

 

部品の精度が影響する対象としては、ミッション機器の取り付け、主に光学機器の取付精度に直接かかわってきます。

 

光学機器の取付精度は、人工衛星の指向性に関わってきます。

もちろん、姿勢の管理値として可変にしていれば、軌道上に打上げた後にある程度調整することは可能です。

ある程度というのは調整範囲も制限がありますし、調整にも時間がかかります。

 

単純には、人工衛星の機能性能確認に時間がかかり、本来のミッションに掛けるべき時間が減ることは間違いありません。

 

人工衛星は高い信頼性を持つといっても、不意の衝突事故や放射線により破損する可能性があるため、軌道上の時間というのは貴重なのです。

 

話がそれましたが、公差設計を検討することは、製品の不具合を減らすことに繋がります。作り直しや時間超過というリスクを減らすことに繋がるのです。

 

 本記事は下記資料を参考にしています。

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公差設計手法

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公差設計にはいくつか種類があります。

 

互換性の方法(Σ計算、ワーストケース):

アセンブリにおいてすべてのパーツが積層される方向に最も大きくなる方向と小さくなる方向にそれぞれ積算して最悪値を計算する方法です。

 

X=a+b+c+d+e

主に少数生産向き

 

不完全互換性の方法(√計算、二乗和平均、モーメント法):

アセンブリにおいてすべてのパーツが積層される方向に正規分布でばらつきが発生すると考え、分散加法を用いて計算する方法です。

 

X=√(a^2 + b^2 + c^2 + d^2 + e^2)

主に大量生産向き

 

モンテカルロ法

パーツの公差の分布に応じて、ばらつきを持った多数のパーツを仮の公差(乱数値)を設定し、アセンブリとして組み合わせた時の公差を計算する方法です。

既に製品化したアセンブリ・パーツがある場合は、各アセンブリ・パーツのばらつきのデータを取得し、次世代の製品に反映することが可能です。

仮の公差が難しくもあるため、もしかすると次世代の製品への反映を行うことが多いかもしれません。

 

 

互換性方法の方が公差が大きくなります。

アセンブリの最終型を考えた時に、各パーツの公差は不完全互換性の方法の方が公差が緩くなります。

 

不完全互換性の方法では確率でばらつくことを考慮しているので、生産数が少ない場合は予測の外に値になることに注意が必要です。

 

人工衛星の機器では通信機や電力機器のノイズ対策のため、機器内部にシールドを設けることになりますが、加工が長期間に及ぶ場合の材料の温度分布や、短期間で仕上げようとしたときに加工時のドリル等による熱が発生し、初期に設定していた加工プログラムからずれてしまう可能性があります。

 

不完全互換性の方法でのばらつきを減らすには正規分布標準偏差を求めていることから3σといった値を使用することが多いです。

 

正規分布から不良品を以下のように求めることができるために、3σが使用されます。

コストを考慮するのであれば、ここに原価や利益、売上げ、設備投資を考えいくとより分かりやすいかもしれません。

 

 2σ:不良率4.55%   100個毎に平均4個の不良

 3σ:不良率0.27%   1,000個毎に平均3個の不良

 4σ:不良率0.005%   100,000個毎に平均5個の不良

 5σ:不良率0.00006%  100,000,000個毎に平均6個の不良

 

このあたりの計算は他のサイトに出回っているので、本記事では省略します。

 

測定設備費用

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Credits: NASA

Precise 3-D Measurements of Objects at Apollo 14 Landing Site

https://images.nasa.gov/details-PIA12947

 

 

公差を実現するための検査費用も掛かります。

検査費用といっても人ではなく、検査機の費用です。

 

 公差±0.03

 ・3次元測定でなくてもよい

 ・通常空調

 公差±0.005

 ・3次元測定機(数千万円)

 ・普通空調

 公差±0.001

 ・3次元測定機(数千万円~1億円)

 ・制振、管理された空調が必要

 

設備費用から考えると、公差±0.005を超えると跳ね上がることが分かります。

公差±0.005は、JIS B 0405規格の精級を超えます。

 

そう考えると、JIS B 0405規格の精級と中級どちらでも製造コストがかからないようにも思えますが、公差要求が厳しくなる精級の場合でも中級に比べて温度湿度管理はもちろん、加工速度などの調整が必要になりえます。

 

この辺りは加工を行う作業者の経験や機械加工設備の精度によるため注意が必要です。

 

ついでに、一般的な計測器の精度をまとめておきます

 

 デジタルノギス

 ・測定精度±0.03

 マイクロメータ、ダイアルゲージ、測定顕微鏡、投影機

 ・測定精度±0.01

 電気DG

 ・測定精度±0.005

 3次元測定機(数千万円)

 ・測定精度±0.002 

 3次元測定機(数千万円~1億円)

 ・測定精度±0.001

 

公差設計を実施した先にあるものは、いくつかあります。

 

  • 組立時の微調整の労力低減
  • 指向性精度の向上
  • 打上げ後の初期フェーズの時間短縮
  • ミッション性能の向上
  • 不具合発生確率の低下
  • 製造コスト低減

 

 実施した方が利点は多く、それだけではなく、公差設計の知識を継承していくということも忘れずに資料にまとめておいた方が良いですね。

 

 

公差設計は設計の現場だけでは詰められないところがあります。

 

設計者として必要な公差を設計していても、加工業者との調整から実際のところ実現が困難であったり、コストに合わないことが分かったりするという前提で、進めていく必要があります。

 

 

 

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参考

工程能力指数1.33で最低必要な検査コストを知る | ものづくりニュース by アペルザ

 

モンテカルロ法 - Wikipedia

 

モンテカルロ法による撮影レンズの量産シミュレーション手法の開発

https://www.konicaminolta.jp/about/research/technology_report/2009/pdf/feature_010.pdf

 

公差解析

https://xtech.nikkei.com/dm/article/WORD/20060515/117079/

 

https://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1807/27/news080.html

 

公差/設計とは?(公差設計1) | 技術情報 | MISUMI-VONA【ミスミ】

設計現場の実態/製造現場の変化(公差設計1) | 技術情報 | MISUMI-VONA【ミスミ】

公差設計のメリット/計算事例(公差設計1) | 技術情報 | MISUMI-VONA【ミスミ】

公差設計のPDCA(公差設計2) | 技術情報 | MISUMI-VONA【ミスミ】

公差設計と幾何公差(公差設計2) | 技術情報 | MISUMI-VONA【ミスミ】

3次元公差解析ソフトへの適用(公差設計2) | 技術情報 | MISUMI-VONA【ミスミ】

宇宙軌道上の人工衛星の数や打上げロケットのデータベースを紹介【宇宙機とロケット】

打上げられている人工衛星と運用している人工衛星

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国連にある国連宇宙部(United Nations Office for Outer Space Affairs (UNOOSA)}のサイトページによると2020年5月時点までに打ち上げられている人工衛星は、9,400機を越えています。

 

現在も、軌道上にある人工衛星でも5,800機を越えています。

 

Online Index of Objects Launched into Outer Space

https://www.unoosa.org/oosa/osoindex/search-ng.jspx

 

このデータベースを見てみると、1990年代は年間150機前後を打上げています。

2001年~2008年では毎年100機前後に低下しています。

2009年~2012年で毎年120機前後に増えていきます。

2013年~2016年で毎年220機前後と100機も人工衛星が増えています。

2017年~2019年で一気に400機規模に膨れ上がり、今後も増えていくようです。

 

その中で軌道外に移動する人工衛星は毎年2割~3割程度、衛星寿命によるところも多いですが、地球の重力で引っ張られるケースもあります。

 

この中でも運用されている人工衛星はUnion of Concerned Scientists (UCS)によると2,200機程度なんですね。

 

UCS Satellite Database

https://www.ucsusa.org/resources/satellite-database

 

もちろん公開されている情報であったり、集計している組織が違うので集計方法の違いはあります。

 

この情報をみると、スペースデブリの可能性のある人工衛星が3,600機ほどあるんですね。

 

スペースデブリに関しては破損により数万個もあるとは言われています。今後も増え続きそうですね。

 

ロケットのデータベース

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ロケットのデータベースはいくつかあり歴史のあるページだと次の3つではないでしょうか。

 

 

Space Launch Report

https://www.spacelaunchreport.com/index.html

Jonathan's Space Home Page

http://www.planet4589.org/space/

Gunter's Space Page

https://space.skyrocket.de/

 

 

最近の情報としては次のようなデータベースがあります。

SoaceFund Reality Reting Launch Databeseでは、1㎏辺りの価格もあり分かりやすいデータベースです。

 

SoaceFund Reality Reting Launch Databese

https://spacefund.com/launch-database/

Space Launch Now

https://spacelaunchnow.me/launch/

 

Commercial Space Data

https://www.faa.gov/data_research/commercial_space_data/

 

参考資料

地球の周りを回っている人工衛星の数はいくつくらいありますか?

https://fanfun.jaxa.jp/faq/detail/57.html

ロッキード・マーティンの製造する人工衛星【宇宙機】

宇宙産業でのロッキード・マーティン

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https://pixabay.com/

ロッキード・マーティン(ロッキード・マーチン)は2020年現在世界最大の軍需企業です。

 

2019年の売り上げは598億ドル(1ドル109円として、6兆5182億ドル)で日本の代理店は三菱商事です。

 

日本に対しては人工衛星よりも防衛庁向けの提供が多いようです。

 

今回は少し前に紹介した製造中に事故を起こした人工衛星NOAA-19を製造したロッキード・マーティン人工衛星について、前回の記事を書いている中で情報が浮き出てきたのでまとめてみます。

 

mechanical-systems-sharing-ph.hatenablog.com

mechanical-systems-sharing-ph.hatenablog.com

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インターステラテクノロジズのクラウドファンディングの話【ロケットと資金調達】

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インターステラテクノロジズのMOMO5号のクラウドファンディングが2020年5月2日に開始されました。

 

camp-fire.jp

 

わずか1日程度で1000万円を集め、2020年5月5日の時点では2300万円を超えています。

 

いや、すごいです。本当にすごい。

 

もともとMOMO5号は2020年の1月に打上げるはずが延期して、2020年5月2日打上げる予定でした。

コロナウィルスが様々なところで様々な影響を振るっている2020年4月28日に中止の要請を受けたことに始まります。

 

www.youtube.com

 

 

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人工衛星製造時に発生した有名な事故から学ぶこと【宇宙機と製造、転倒】

事故の原因

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Credits: NASA

https://images.nasa.gov/details-KSC-2009-1373

 

極軌道気象衛星NOAA-19が製造中に事故を発生させ、1億3500万ドルなのか2億1700万ドルの修理費用が発生しました。

 

打上げスケジュールの影響は1年程でしたが、開発期間は4年程度伸びた大事故に繋がりました。

 

mechanical-systems-sharing-ph.hatenablog.com

 

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